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地球から落ちちゃうよ! 地球平面説?

 驚くことに、地球を平面だと考える人が増えているそうです。あるサイトの地球平面説の記事を読んだときには、「嘘でしょ。フェイクニュースじゃないの?」と思いました。

 地球平面説は、2015年頃からSNSやYouTubeなどの動画共有サービスを通じて、一般の人々の関心を集め始めたそうです。 2018年に8,215人を対象に“地球の形をどう考えているか”という調査をアメリカで行った結果、55歳以上では94%が「地球は丸いと信じている」と回答しましたが、18〜24歳のミレニアル世代は34%が地球が丸いことに疑問を抱いており、4%が「地球は平らだ」と答えたそうです。このような統計の場合、母数や母集団が重要ですが、8000人以上が対象ですので、母数は十分で問題なさそうです。

 若い世代の人たちに、地球平面説を支持する人が増えていることに驚きました。これはアメリカでの調査ですが、日本でも同様な結果なら、日本の将来が不安です。何を信じるかは本人の自由ですが、大航海時代以前ならまだしも、宇宙ステーションから地球の姿を肉眼で観察できるこの時代に、どうしてそのような考え(信念)に至るのでしょうか?

  このような地球平面説を信じる人の多くは、反科学的な傾向が強いと指摘されています。ほとんどの地球平面論者は、様々な陰謀論を強く信じています。地球平面論者の会議には必ずと言っていいほど、ワクチン反対派、米同時多発テロの「真実」を知ると主張する人々、秘密結社イルミナティの会員が集まるそうです。彼らには、共通の敵が存在します。地球平面論者の見方では、NASAこそが陰謀の背後に控える黒幕?だそうです。彼らは口々にこう言います。「私たちの怒りのほとんどは、米航空宇宙局(NASA)に向けられている」。

 一体どうして、人々はこれほど奇想天外な陰謀論を信じてしまうのでしょうか。ここからはサイトの受け売りですが、「彼らは偏った思考に染まった視線で世界を見ている」と分析されています。彼らは意識の根底には、権力者や強力な組織に対しての不信感があります。その対象は政府であったり、NASAであったりします。また、人々が陰謀論に引き付けられる理由として、自分自身や自分が所属する集団に対する肯定的な見方を維持したいという欲望、も挙げられています。

 ”地球平面説”を馬鹿げていると一蹴することもできますが、根深い社会問題を含んでいるのかもしれません。

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