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クリスマスイルミネーションとバイメタルとLED

私が住んでいるマンションでは、11月の後半から12月末にかけて、クリスマスイルミネーションが飾られます。2022年の今年は、11月19日の今日が飾りつけの日だったようで、自治会の有志の皆さんによる飾りつけが行われていました。マンションのイルミネーションは、青色と黄色が基調のLEDで彩られています。この時期、夜に帰宅すると、このイルミネーションでホッコリした気持ちになれます。

昨今のイルミネーションは、ほぼ全てがLEDですが、昔はクリスマスツリーなどの使われていたチカチカする小さくて長い電球が使われていました。このチカチカ電球のフィラメントの材質には、バイメタルと呼ばれるものが使われています。バイメタルは名前の通り、熱膨張率の違う二種類の金属で出来ています。そのため、通電して電球が光り、温度が上昇すると、熱膨張率が違うため二種類の金属の接点が離れてしまいます。このバイメタルの性質によって、電球のオン/オフが自動的に切り替わります。同じ原理の電球が、自動車の方向指示器(ウインカー)の電球に使われていました。

LEDは、Light Emitted Diodeの省略形で、発光ダイオードのことを指します。LEDは電気エネルギーを光エネルギーに変換する素子で、変換効率が高いため、エネルギー損失が少ない省エネな発光源です。初期のLEDは赤色や緑色しかありませんでしたが、青色LEDが発明されて、光の三原色が揃いました。それによって、交通信号機は電球から視認性の高いLEDに変わりました。青色LEDの発明は、社会に与える影響がそれだけ大きかったのです。

JR博多駅周辺では、イルミネーションで彩る『光の街・博多』が、マンションのイルミネーションより一足先の11月10日から始まりました。約80万個のLED電球に明かりが灯され、博多の街は少し早いクリスマスムードに包まれました。マンションに飾られたクリスマスイルミネーションを見て、科学技術の重要性をあらためて再認識しました。

博多駅前のクリスマスイルミネーション


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