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脳はレッテル張りがお好き?

職業柄、普段から脳を人並み以上に使っているつもりです。そのため、長時間の仕事を終えると”脳が疲れた”という感覚になります。これは、脳が実際にカロリーを多く消費しているためです。

人間は、1日に約2,000キロカロリーを消費します。このうち脳によって消費されるのは約20%の400キロカロリーほどになります。ある試算では、体重60㎏の人が普通の速さで約2時間14分歩いた場合の消費カロリーが約400キロカロリーなのだそうです。結構大きなカロリーを脳が消費していることが、このことからもわかります。

仕事や勉強以外でも、脳は日々、大量な情報を処理しています。「オー、ノウ!」と悲鳴を上げたいくらいに大忙しです。そのため、大量の情報を効率よく(手抜きして)処理する必要があります。そんな時に役立つのがレッテル張りです。脳は、○○は△△に近い/似ている、というようなレッテル張り(=カテゴライズ)を無意識に行なっています。

レッテル張りは、雑多な情報を処理するためには便利な方法ですが、どこにも属さない貴重な情報を見落とす危険性をはらんでいます。アインシュタインは「常識とは18歳までに身につけた偏見のコレクションでしかない」と言いました。我々は、無意識にカテゴライズされた偏見という常識を集めているようです。

レッテル張りには、起きている時間も重要ですが、眠っている時間が重要です。人間は、睡眠時に脳内の情報を整理しているらしいのです。『睡眠と情報整理』のことを考えていたら、中学生の時の不思議な体験を思い出しました。

中一の時、勉強ができる同級生から、数学の難しい問題を出されました。私も数学が嫌いではなかったので、その問題を解いて優等生の鼻を明かしてやろうと思いました。ア~でもない、コ~でもないと解こうとしましたが、中々解けません。云々と唸りながら考えましたが、結局その日の寝る時間になっても解けませんでした。次の日も学校なので、仕方なく、解答の途中で投げ出して寝ることにしました。

考えすぎてオーバーヒート気味でしたが、寝つきが良いのでいつの間にか眠ってしまいました。その夜、その数学の問題が解けた夢を見ました。翌朝、夢に出て来たやり方で解くと、以外にもスラスラと解けました。どうやら、寝ている間に脳が情報の整理をしてくれたようでした。

これほど明確な体験はこのときしか有りませんが、前日に悩んでいたことが翌朝に解決できたことは何回かありました。睡眠は大事なので、本当は長く寝たいのですが、最近は加齢のため6時間くらいで目が覚めてしまいます。そのせいではないのでしょうが、最近良いアイディが浮かびません。


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