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資源価格の変動 需要と供給

モノの価格は、一般的には需要(demand)と供給(supply)が均衡(equilibrium)する点によって決まります。しかし、資源価格はそれ以外にも、その時の経済状態などによる社会情勢や、戦争/紛争などの国際情勢によっても大きく変わります。

資源価格の高騰で歴史的なものは、いわゆる『オイルショック』です。それまで、セブンシスターズ(Seven sisters)と呼ばれる欧米系の7つのメジャーな石油会社が、石油価格を主導的に決めていましたが、OPEC(石油輸出国機構)の台頭によって、”低価格な石油”が維持できなくなりました。ちなみに、セブンブラザーズではなくセブンシスターズと呼ばれるのは、”仲間内だけでヒソヒソと話し合いをして石油価格を決める”様子が女性をイメージさせたためです。セブンシスターズの名称は一般的に知られていますが、実は尊称ではなく蔑称なのです。女性にとっては、極めて迷惑な話です。

現在は、石油価格が高値で安定しています。石油価格は様々なモノに波及するので、石油以外のモノの価格も上昇します。各局のニュースでは、10月に入ってからの商品価格の値上げを軒並み報じていました。現在の石油価格の上昇には様々な要因がありますが、ロ○アーウ○ラ○ナ間の紛争が原因の一つであることは間違いありません。もちろん、コ○ナ感染拡大の影響もその要因の一つです。

日本でも、電気料金やガス料金の値上がりがありますが、ヨーロッパに比べればまだマシなようです。その意味では、現時点の日本は、まだまだ経済的な体力があるようにみえます。しかし、これからも同じように維持できるかどうかはわかりません。

エネルギー資源や鉱物資源の多くを海外に依存している日本は、もう少し『資源』について学ぶべきだと思います。ジャパン・アズ・ナンバーワンの頃の日本なら、ビルや絵画のように、お金を出せば資源も買えたのでしょうが、モノ自体が無くなればお金があっても資源が買えない状況になっています。ましてや、経済力が衰えつつある日本では、資源を買うためのお金も減少していく可能性があります。少しだけ余力のある今なら、まだ間に合うかもしれません。

エネルギー資源についてだけで言えば、純国産の再生可能エネルギーである地熱エネルギーは、素晴らしい選択肢だと思うのですが・・・。

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