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雑記コラム

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物理探査に関係が薄い雑多なコラムをまとめました。
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2024年1月の記事一覧

明日が締め切り 卒論・修論

大学の理系学部には卒業論文(卒論)があります。これは、1年間の研究の成果をまとめて提出するものです。私が教えている工学部にも、もちろん卒論があります。卒論の締め切りは、大学や学部によっても様々ですが、私が担当する学科での卒論・修論の締切は、明日の正午(12:00)までになっています。 この締め切りは厳格なもので、少しでも遅れると受け取ってもらえません。そうなると卒業延期の可能性があるので、卒業/修了を控えた学生さん達は必死です。また、指導する先生たちも、今が一番忙しい時期に

ちょうどピッタリな数字

今日は時間が遅くなってので、小ネタで勘弁して下さい。 時々、ビュー数やスキ数が気になってチェックしているのですが、今朝早起きしたので見てみたら、何となく”ちょうどいい数字”になっていました。最近はビュー数が伸び悩んでいますが、少しづつ増えていました。 全体ビュー『75,000』は、有名なブロガーさんからしたら微々たる数でしょうが、私にとっては結構たいへんな数です。ここまで来るのに、約三年かかりました。スキ数も、全体ビュー数の約十分の一くらいになっています。 ここで問題で

祝・復活 月面無人探査機SLIM

昨日、月面無人探査機SLIMの記事を書きました。その記事では、太陽電池が発電しないために”活動休止中”ということを書きました。しかし、その記事を書いた翌日に、無人探査機の太陽電池が発電を始め、”復活”したようです。 これまでに”太陽電池の復活の可能性”については言及されていましたが、本当に復活したことに専門家も驚いているようです。しかし、地球と違って月面は過酷な環境です。月には空気が無いため、太陽輻射の影響をまともに受けます。現在、SLIMが着陸した地点は太陽が当たっている

月面着陸は成功or失敗?

日本時間の2024年1月20日午前0時20分ごろ、無人探査機SLIMが月面への着陸に成功しました。日本では初めての快挙で、世界では5ヶ国目なのだそうです。 この素晴らしい快挙にも拘らず、JXAはなぜか歯切れの悪い評価をしています。JAXAは今回の着陸に関する評価を”ギリギリ合格点の60点”としています。その理由は、SLIMに搭載した太陽電池が発電をしていないためです。 SLIMは無人探査機ですから、”着陸だけが目的”ではありません。着陸後には、月の調査を行なう大事なミッシ

目指せ!! ファーストペンギン

連続投稿1000日目を記念する記事に何を書こうか迷いましたが、今後の”決意表明”にしました。 ファーストペンギン(First Penguin)とは、集団で行動するペンギンの群れの中から、シャチやアザラシのような天敵がいるかもしれない海へ、餌となる魚を求めて”最初に飛びこむ1羽の勇気あるペンギン”のことを言います。その勇敢なペンギンのように、リスクを恐れずに初めてのことに挑戦するベンチャー精神の持ち主を、米国では敬意を込めて『ファーストペンギン』と呼ぶのだそうです。 ペンギ

今日で999日連続投稿

『継続は力なり』という慣用句があります。この慣用句の意味は、”わずかなことでも、続けて行えば成果となってあらわれる”ということを意味しています。つまり、小さな努力もコツコツ続けていればやがて成功する、ということです。 英語では「Practice makes perfect.」と言うそうで、直訳すれば”練習が完璧を作る”です。意味が完全に一致するわけではありませんが、”地道な練習が良い結果をもたらす”ということを表わしています。この言葉の言い換えとして、「Rome was n

導体 半導体 絶縁体

半導体と言えば、タイトル図の様に集積回路(IC)を想像する人が多いと思いますが、元々は”電気を良く流す導体”と”電気を全く流さない絶縁体”の中間の性質を持つ電気的性質のことを指します。 導体は、金・銀・銅などの金属のことで、比抵抗(抵抗率)が小さく、電気を流しやすい性質を持っています。そのため、電柱の電線には銅線が使われていますし、先程のICでは配線として細い金線が使われています。導体の比抵抗は小さいですが、ゼロではありません。しかし、完全にゼロになる状態があって、その状態

感染症にご注意

新型コロナウイルスによる感染拡大が収まった今でも、コロナに感染する人が一定数います。また、コロナ感染でなくても、コロナ期間中のマスク着用で、他のウイルスへの免疫が弱くなったようで、この冬はインフルエンザなどの感染症が増えたようです。 私の周りでも、同僚や学生さんたちが原因不明(ウイルスの種類が特定できない)の体調不良になりました。今の時期、卒業論文や修士論文などの追い込みの時期で、ただでも忙しい時期なのに、体調不良者が増えてきました。 今週の月曜日には私が担当する大学院の

外部ノイズと自己ノイズ

現在開発中のMT法探査装置は、自然界の微小の電磁場変化を測定するので、高感度な電磁場センサを使う必要があります。高感度のセンサを使うと微小な信号が測定できますが、信号と共に電磁ノイズも拾います。 ノイズは様々な基準で分類できますが、その発生源が測定機器の内部なのか外部なのかによって、自己ノイズと外部ノイズに分類できます。外部ノイズは、電線などから発生する商用周波数のノイズとその高調波ノイズです。このノイズは簡単には分離できないので、測定機器のフィルタで処理したり、データ取得

学ぶことは楽しい!

人生は、日々是勉強です。勉強や学習と言ってしまうと堅苦しく感じますが、”学ぶことは楽しい”と常に思っています。私はオジサンなので、それなりに勉強し、学習してきたつもりですが、まだまだ分からないことの方が多い気がします。この”分からないことが多い”というのが、知的好奇心を擽ります。 何かを学ぶことは、健康・長寿にも関係しているらしいことがわかってきました。私の義父は満94歳ですが、今でも英語の学習会に参加したり、詩吟を習ったりしています。ある調査によれば、「1時間に1回は立ち

半島ランキング

世界には大小さまざまな半島が存在します。世界最大の半島はアラビア半島で、1, 250, 006平方マイルもの面積を持ちます。 アラビア半島はアジア大陸とつながっていて、ペルシア湾、アラビア海、紅海に囲まれています。 この半島には9つの国があって、石油・天然ガスの一大産地としてエネルギー供給に大きな役割を果たしています。 二番目に大きいのはインドのデカン半島です。この半島は大陸プレートであるインドプレートが、同じく大陸プレートであるユーラシアプレートに衝突してできた半島です。

論文の種類

一口に論文といっても様々な種類があります。大きく分けるとオリジナルの研究に基づく論文(原著論文)と、先行研究を題材とする論文(レビュー論文)です。論文を書かない人にはこの違いがよく分からないかもしれませんが、原著論文とレビュー論文には大きな違いがあります。 まずは論文の目的ですが、ここで大きな違いがあります。原著論文の目的は、オリジナルの研究成果を詳細に報告することです。原著論文にはオリジナリティが重要で、特定の研究課題に対する独自のアプローチを示す必要があります。レビュー

人間関係が生死を分ける!?

いつものように5時台に目が覚めて、テレビを点けるとNHKニュースで阪神淡路大震災の追悼イベントの中継が放送されていました。ちょうど、震災が起きた1月17日5時46分を知らせるための時報が鳴っていました。今年は、阪神・淡路大震災から29年目に当たります。 私が所属している地球資源システム工学科では、春休みの時期に地質の巡検を行ないます。この巡検では、日本各地の鉱山や火山を巡ります。私も何度か学生を引率したことがあって、今から20年位前に淡路島の野島断層を見に行ったことがありま

『明けの明星』に気付きました。

金星は太陽系の第二惑星で、”宵の明星”や”明けの明星”という異名を持っています。金星が宵の明星/明けの明星と呼ばれるのは、薄暮の夕方や夜明け前などの時間帯に、金星がひときわ明るく輝くためです。 水星や金星は惑星なので自ら輝くことはありません。ただし、太陽の光を反射して輝きます。しかし、水星や金星は地球より内側の公転軌道を回っているので、太陽の逆側に来ることは無く、真夜中に見ることは出来ません。水星や金星は、太陽が出ている夕方や朝方だけに見ることができるのです。 金星が明る