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キャリア教育-これはヤバい! という話


皆様は21世紀のキャリア教育をどうお考えでしょうか。
この質問をすると・・・
手法のみに限定された返事が返ってくることが多いです。
あるいはツール(=小道具)で話が終わってしまうこともありますね。

しかし、こうした内容ではキャリア開発を支援することはできません。
これらは人を特定のレールに乗せるだけの道具にしか過ぎないからです。
その「レールに乗せる」という仕組みこそキャリア開発の最大の障害です。

知るべきことは、手法やツールだけではキャリア開発できない事実です。
生徒の自発的な生涯キャリア考察を引き出さない限り、改善は望めません。

「子どもたちが真剣に自分のキャリアを考えてくれない」

もしそう感じるのなら・・・
指導体制に重要な「魂」が抜け落ちている可能性があります。
キャリア教育は仕組みで成り立つものではありません。

一つの厳然たる事実に気付く必要があります。

「レールに乗せている間は自発的な精神的活動が抑制され続ける」
手法は手法でしかなく、ツールはツールでしかない。
この事実を見ていないからです。
この点に気付いている教育関係者は、実は多くないのが現実ですね・・・

◇◇◇

いま、DX化、IoT化が全世界的に進んでいますね。
AI技術の急速な進展が背景にあります。
「これまでの仕事」の多くが姿を消していくこととなります。
『働き方改革』がその流れに拍車をかける状況となっています。

もちろん代わりに「新しい仕事」が生まれてくるだろうと推測できます。
その「新しい仕事」が何か、あなたは予測できているでしょうか。
生徒にその詳細な解説はできるでしょうか。

この社会的現実に対して、企業では生き残りをかけた対策を考案します。
しかしその流れは人類がいまだ未体験の速さで対応を求めてきます。
経営の仕組みを変革・再構築する努力が火急の要件となっているのです。

経営には5つの資源があります。
「ヒト・モノ・カネ・トキ・情報」ですね。

現代はその中でも「ヒト」に関する要求仕様が急速に変わっているのです。
これにより、採用システムも急速に変化していくこととなります。

「新卒学生を大量に採用して社内で長い時間をかけて育成する・・・」

今までのこのやり方では、企業の存続にかかわる事態ともなりかねません。
そのような時間的余裕が企業そのものに許されなくなってきたからです。
定年まで雇用し続けることも企業には大きな負担となりつつあります。

社会変化に即応できる人材でなければ雇い続ける意味がなくなります。
よって「年功序列・終身雇用制」の終焉を予測していなければなりません。
勤務校では、この現実について対策の話し合いはできているでしょうか。

◇◇◇

今後は「ジョブ型採用」が主流の社会へと急速に変化すると予測できます。
業界・業種・分野、職種・働き方、必要となる知識・技能・・・
大学進学前にこれらを一定レベルで整理させておくことが必須です。

「偏差値の高い大学に入れば一生安泰だ・・・」

そんな世の中とは「おさらば」の時代となるのです。
つまり「勉強しかできない」ようでは働き場所がなくなるということです。
卒業時即戦力となれる知識・技能が手に入る大学・学部・学科。
これらを生徒本人に考えさせ、選ばせる手順が必要です。

今は変化の過渡期に入って数年が過ぎたところ。
変化にいち早く気付いた学校・教師・保護者はすでに対策を始めています。
そんな大人たちと関われるかどうかが、子どもたちの将来を左右します。

我々はその『大人たち』の一人であらねばなりません。
様変わりする求人ニーズに対して、どんな対策を講じればよいでしょうか。
どうすれば自発的・自律的な自己開発型人間を育成していけるでしょうか。

ジョブ型採用時代のキャリア教育のあり方を、あなたは学びましたか?
教員研修でそうした情報や手順を教えてもらえたでしょうか?

子どもたちはあらゆる面で未熟です。
今後のキャリア開発支援には、社会経験不足を補う情報提供が必須です。

もし前時代の「年功序列・終身雇用制」型採用にこだわり続けると・・・
子どもたちがキャリアを持てない失業者へと姿を変える危険があるのです。
その危機を回避するための心構えはこれです。

◇◇◇

「一番力のある者ではなく、一番準備した者が勝つ!」

この言葉の意味を理解していなければ・・・
正しいキャリア教育を成立させるのは困難です。
世の中は過酷で冷たく、時に痛烈なほど無情なものでもあります。

危機に立ち向かい、自らその危機を回避できる能力。
これを彼らに授けたいとは思いませんか?

そしてこうした社会の現実は、教師自身にとっても他人事ではありません。
退職後の再就職や転職にも、こうした現実がのしかかってくるからです。
あなたのその差し迫った現実に気付いていらっしゃるでしょうか・・・

「自分の将来も、子どもたちの将来も守る!」

そのための知識と技能を持たない教師は・・・
後に自身が困惑する事態を迎えるということです。
今のうちから、いや、すでに準備が進められていなければならないはず。

将来に禍根を残さぬよう、対応力と実践力の向上を図ってください。
「キャリア教育『指導力』養成講座
https://www.nfeti.com/%E3%82%AD%E3%83%A3%E3%83%AA%E3%82%A2%E6%95%99%E8%82%B2/


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