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そこに答えがないのなら

「このままでは精神疾患になるのではないか」
「激務が途切れず、慢性的な体調不良」
「職場の人間関係にほとほと疲れ切っている」

ご相談に見えるお客様からよく耳にする言葉です。
しかし、その深刻度はとても言葉では表せません。

初回の面談では、こんな言葉も多く聞くことになります。
「私はダメな人間なんです」
自己否定から物事を考え始める人が少なくないのです。

私自身が21年間、教師として勤務していました。
ですから先生方のお悩みは映像で頭に浮かぶほどイメージできます。
その場の雰囲気や感情までも、自分のことのように感じられます。

若いころ、職員室で陰湿ないじめに遭ったこともあります。
クラス管理がうまくいかず、出勤したくない時期も経験しました。
能力の限界を悟り、自己嫌悪に陥ったこともあります。

しかしその都度、私は立ち直ることができました。
理由はたった一つです。
「塀の外に目を向ける」ことで、すべて乗り切ることができたのです。

学校は、良くも悪くも独立性の高い組織です。
良い面もありますが、往々にして悪い方向にその特徴が表れます。

・閉鎖的で世間一般の常識が通じにくくなる
・内向的で過剰に「過去の先例」にこだわってしまう
・情緒的で冷静かつ客観的な判断基準を持ちにくい
・伝統を重視するあまり、改革に嫌悪感を持つ古株が多い
・理想論ばかりが先行し、世の中の実態にそぐわない

狭い塀の中での規範を「崇高だ」と勘違いする教師もまだ多いですよね。
そこに生まれるのは、取り返しのつかない時代錯誤です。
気付いた時には社会規範から疎外された状態になりやすいのです。

パワハラのご相談を多くいただきます。
まるで戦前のような役職意識による「非正規いじめ」もあります。

学級崩壊のご相談も増えてきました。
原因はご本人ではなく、強権的な学校側の風土だと考えています。

過重な業務負担による精神疾患のご相談は少しも減りません。
無責任な管理職がいると「丸投げ無責任マネジメント」が常態化します。

究極の最小化組織であるにもかかわらず、業務効率を考えない。
人権を教える場でありながら、教職員の人権は度外視されている。
前時代の遺物のような教師やルールが、現場の改善を困難にする。

こうした信じがたい現実が横行している学校は、残念ながら少ないとは言えません。
時代の変化に気付かなければなりません。
学校はもはや、社会の中の「特別な場所」ではなくなったのです。

モンスターペアレント、経営危機、パワハラ、業務の偏り・・・
これらの多くは、「時代の変化を読み取れない」ことに起因しています。
学校は特別な場所だという前時代の残想が一因となっているのです。

究極の最小化組織なのに、『大企業病』に似た現実が学校にあります。
大昔の高度経済成長期の記憶と手法に縛られている例もまだまだ見られます。
解決を手に入れるためには「塀の外に目を向ける」必要があります。

なぜなら、塀の外ではそうした問題をすでに解決してきたから。
つまり解決事例は無限にあるということなのです。
そうした数々の知恵とノウハウを、私はもっと広めていきたいと思っています。

<教員研修・進路ガイダンス・学校コンサルティング>
https://www.nfeti.com/

<教師専門のキャリアカウンセリング・コーチング>
https://www.kyoushi-tensyoku.com/


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