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介護士の職業倫理

 先日、介護福祉倫理学という本を参考に介護士の職業倫理という研修を行った。
 今回の研修のゴールはスタッフ一人一人が"目指すべき姿"とか"指針"を自分の言葉でまとめること。未経験者は自分が介護職を通じてどうなりたいかを考える機会になるし、経験者は再確認ができる。
この研修は虐待防止と同様、必修にしようと思っている。

 僕の話をすると「障害者の両親や兄弟・姉妹が自由に自分らしく暮らしてほしい」という気持ちが指針になっていると思う。
 身内に障害者がいることで本来望んでいる生活を諦めたり、遊べないとか仕事が思うようにできない、という問題を抱えている人に貢献したい。
障害のある当事者もそれを望んでいると思う。

 例えば定型発達の人が高校や大学を出たら1人暮らしをして親元を離れるように、障害者であってもその選択肢が当たり前にあってほしい。
 そして子育てが終わった家族は自分たちの時間を謳歌する。みんな自分の人生があるのだからその選択肢はあってほしい。
グループホームはそういう思いで作った。

 家族向けの話ばかりになってしまったが、介護サービスの質も上げていけるよう日々みんなで頑張っている。預けている家族が安心して暮らしていてこそ、自分たちの時間を謳歌できるからだ。
僕も祖父をグループホームに預けたことがあるのでその気持ちは少しはわかる。

 改めて介護スタッフが一番最初に学ぶような内容の研修がどれだけ大事か痛感した。
 今回僕は介護技術がうまくなるとか、業務を円滑に回す技術、とかよりも、虐待防止や職業倫理といった、いわば自分や職場、チームのことを見つめ直す時間=研修の大事さに気付けたのがありがたかった。
 大事なことのほとんどは入門テキストに書いてあるんだね ^ ^;;

 うちの会社の研修体制はまだまだ始まったばかりで未熟だけど、出来ることはやって積み重ねていきたい。今は点でしかないけど、点を積み重ねていけばいつか線になると思うし、何もしないことが最大のリスクなのだから。

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