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ネーミングの重要性

 「作業所ってゆーからバリバリ働ける人だけが行ける施設と思ってました」
先日ファニーの見学に来られた方の言葉だ。これを聞いて「あ、事業所の名前を変えよう」と決めた。
実はこの類の意見は2回目だった。

 利松にある生活介護事業所「ひといき作業所」の名前を、「ひといき生活介護」に変更する。
 元々は就労B型も併設してあったことと、この業界では"作業所"という名前の認知度が高いことからひといき作業所にしていた。

 しかし就労B型を閉鎖し、主な利用対象者が重度知的障害者のみとなった今、作業所という名前が意味を成さないどころか勘違いをさせてしまっていた。
 内側にいる僕たちはそれに気付くはずもなく、すでに利用してくださっている方もなんの違和感もないはずだ。
実にありがたい言葉だった。そしてその言葉に引っ掛かった管理者も流石である。

 店名・屋号はめちゃくちゃ大事である。
まず聞いた瞬間何屋さんかわかる方がいい。
友達が「中古介護用品店まる」ってお店をやってるんだけど、これも元々は「まるリサイクル商店」だった。
これを聞いてどうだろう?

 「ここはリサイクル業者でいろんな中古を扱ってるんだろう」と直感的に思うはずだ。
やってることは介護用品専門店なんだけど、そうだと認識することは難しい。
物を大事にしたい、その想いが強くてリサイクルって言葉が先行したのかもしれない。
 しかし改名してからはもっとうまくいってるらしい。

 それとネーミングといえばiPhoneだ。
スティーブ・ジョブズの残した世界的発明品。これはもはや電話ではなく機能はパソコンなんだけど、"パソコン"というと拒絶反応を示す人たちがかなりいる。
 そこで"phone"、すなわち「新しい電話だよ」と宣伝して、みんなの心のハードルを下げたのである。
これが爆発的に普及した要因の一つだとホリエモンが言っていた。

 偉人たちの行動や言葉は洗練されている。
佐伯区利松の小さな事業所の改名とともにそんなことを思った。

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