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逃避の散歩 80.東急池上線(その1:蒲田駅から石川台駅)

東急多摩川線のとき(23回)以来、久しぶりに東急線蒲田駅に来た。

今回は東急池上線全駅を五反田駅へ向かう上り方面で踏破する。以前から歩こうと思っていたが、参考に検索するグーグルマップの結果が面倒な道のりになっていたので躊躇して放ったままにしていた。だが、最近あっさりとルートが決まったのでそろそろ頃合いだろうと思った。

参考データとして、全15駅で営業距離は10.9キロメートル。グーグルマップによると今回歩くルート全長は全長13.2キロメートル、予想所要時間は2時間48分となっている。

さっそく歩き始めよう。駅のガード横に入って飲食店が並ぶ通りに入る。

決して酒飲みではないが、こういう高架下に飲み屋が並んでいる道の雰囲気は不思議と好きだ。この北側はアーケードがついている蒲田西口商店街が並行するように通っている。その商店街に以前東急多摩川線を踏破した後に寄った蒲田宝塚とテアトル鎌田の跡地がある。

最初の踏切が見えてきたら右折すると、蒲田西口商店街のアーケードの西端に合流し、そこで左折して直進する。踏切に突き当たったら右折して線路沿いに北上する。次の踏切が見えてきたら、そのすぐ先に駅のホームがある。

8分経過、蓮沼駅蒲田方面口前を通過。横断歩道を渡ってから振り返って通過証明の1枚を撮る。そのまま線路沿いの道を進む。最初は住宅など建物の裏側に隠れているが、2分ほど進むと線路と合流する。

駅から数えて7つ目の池上4号踏切の前を越えたあたりから、再び線路と分かれる。そこから北へ直進して3つ目の角を左折。すると、池上総合病院の渡り廊下が見え、そのまま直進していくバスターミナルとその奥に次の駅の出入口が姿をあらわす。

18分経過、池上駅北口前を通過。さっきの蓮沼駅とは打って変わり、ビルを併設している。まだ建物が新しいのだろうか、周囲と比べて浮いて見える。そのまま右折して北側すぐ、池上駅交差点の角を左折して池上通りに入り西へ進む。

池上の印象といえば、この駅の北側に位置し、力道山の墓があることで知られる池上本門寺。この駅の周辺は今回初めて通るが、池上本門寺の近くは以前、自転車で世田谷区の桜新町から蒲田駅の近くまでのみかわの沿道を走ったことがあり、その際に通ったことがある。

26分経過、国道1号・第二京浜と合流する千鳥一丁目交差点で信号待ちをする。第二京浜は先述の東急多摩川線と東急大井町線(69回)、鮫洲大山線(61回)を歩いた時に横切っている。そして、いまいる位置から左側に東急池上線の高架が見える。

再び横断歩道を渡って一方通行となった先を進む。30分経過したところで踏切が左側に見え、線路に沿っていくと次の踏切で駅のホームが見えてくる。

31分経過、千鳥町駅鎌田方面口前を通過。この駅舎を越えると、長い直線の沿道となる。ただ静かな住宅街の道だ。何か特徴のある施設があるわけではないが、歩いたことがない場所なので新鮮な風景となり、ましてや次の目的地まで一直線ならば間違えも迷いもしない。

38分が経過したところで、6つ目の踏切の前を越えたあたりから次の駅のホームが見え、次の踏切で商店街に入り人通りが少し増える。

41分経過、久が原駅鎌田方面口前を通過。横の踏切を越えると、また人も車もほとんど通らない静かな直線の沿道を進む。この歩いている間に聞こえる大きな音は、電車の通過とそのとき踏切の遮断機から発する警告音だけだ。

脳内で気分に合う何かしらの音楽が再生されることもあるが、この周囲の静寂とたまに聞こえる音が自分にとって立派なBGMとなる。いちいちイヤホン付けて耳を塞ぐことなんてない。常に心地のいいリズムの音が聞こえてくるわけではないけど、一期一会とものと思えば不快に思わない。

46分経過、次の駅のホームが左横にある入船橋を渡る。いわゆる跨線橋で、JRの東海道新幹線、横須賀線、湘南新宿ラインなどが通っている。

ここから東に進んでさっき通過した第二京浜と環状七号線を越えたところから北上し、一つJR線の駅を挟んで東急大井町線下神明駅の下を通過する。また、西へは東急多摩川線沼部駅そばの上を通過する。

ちょうど新幹線の車両が通過するのを見届け、すぐ近くにある次の駅の出入口前へ進む。そういえば、いつの間にか空が曇ってきた。雨が降らなければいいけど。

47分経過、御嶽山駅鎌田方面口前を通過。それから3分後、3つ目の踏切前を通過したところで左側に奇妙な建物が見えてくる。その奥をよく見ると、電車の先頭車両の屋根と思われる部分が見える。車両基地だ。

そして次の踏切を越えたところで少し右に入って奥の道へ。そこから道は線路とともに右へ曲がり、その突き当りに差しかかるところで次の駅の出入口が見えてきた。

55分経過、雪が谷大塚駅南口前を通過。池上駅以来の橋上駅舎だ。踏切を渡り、都道2号線・中原街道に出て北上する。ここから北は環状七号線と合流し、東急大井町線の北千束駅から鷹の台駅の間を通る。南は環状八号線と合流し、東急多摩川線の多摩川駅から沼部駅の間を通っている。

2つ目の信号を右折し、踏切が見えてきたらその前で左折して沿道へ。最初の踏切を越えたところから勾配がある下り坂になる。坂を下るにつれ築堤となり、1時間1分が経過したところで横断歩道と川に合流する。この川が呑川だ。右には線路のガードとその下に一の橋児童遊園がある。

ここから北の上流は、東急目黒線大岡山駅から奥沢駅間(26回)の手前から暗渠になり、東急大井町線緑が丘駅下、東急東横線都立大学駅下(38回)を緑道が通る。

川に架かる一ノ橋を渡り、次の高架が見えてきたところで上り坂になり、間もなくして次の駅のホームが見えてきた。

1時間4分経過、石川台駅五反田方面口前を通過。ここから後半戦となる。

いつもそうだが、その道が歩きやすいか歩きにくいか、坂の勾配が緩いか急か、実際に歩いてみて初めてわかる。グーグルマップとアースを見るだけだと実際よりも楽な道に見えてしまう。

この駅を振り返って見える上り坂がまさしくその典型例だ。

勾配のある坂を上ると、跨線橋のあたりで平らな道になる。右側の線路は切通しとなる。次の跨線橋である笹丸橋が架かる東雪谷二丁目交差点を越えたところからまた下り坂になる。

ところで、いま歩いている大田区は東京都内で鉄道駅の数が最も多い自治体で、全部で42駅ある。これまでに登場した駅はさっき通過した石川台駅までで16。今回の歩きであと2駅通過するので、通過していない残りの駅数は24となる。後日、残りの駅も踏破したいと考えている。

都内は狭いようで広く、まだ歩いていない所が多い。だから自分は散歩をやめられない。少なくとも今のところは。

(その2:洗足池駅から五反田駅)につづく。