見出し画像

逃避の散歩 58.日本橋川

あいにくの曇り空だが、逆に考えれば今日は歩くのにいい日だ。最近、暑すぎて昼間はほとんど歩けなかったので、歩きやすい秋に向けて体慣らしをしよう。

画像1

そんなわけでいま、JR飯田橋駅の東口そばにある飯田橋交差点の歩道橋の前にいる。この歩道橋を渡って右折したところで新宿区から文京区に入り、神田川沿いに水道橋方面へ進んで、今回のスタート地点まで移動する。

6分経過したところで小石川橋に着く。

画像3

今回はこの橋の下を流れる神田川から分岐して流れる日本橋川になるべく沿って歩いていく。普段からこの川沿いの道は通り道としてよく使うが、通しで下流まで歩くのは今回が初めてだ。

この橋を渡って左側、JR中央総武線の高架の手前に架かっている三崎橋の辺りから千代田区になる。ここをスタート地点にして改めて時間を計ろう。ゴールは中央区箱崎町にある河口の豊海橋だ。

JR線の高架を越えると新三崎橋が見え、あいあい橋を過ぎ、新川橋の手前まで桜並木が続く。5分経過、新川橋でガードパイプが先に続く細い通り道への進路を遮っている。その道を通るために右側の横断歩道から二段階左折をする。

そして細い通り道を抜けて7分経過したところで広めの6車線道路の専大通りを渡す堀留橋に出る。

画像3

今度は川沿いに道がないため、また右側にある横断歩道を渡ってそのまま千代田区立堀留南児童遊園横の道を直進することになるが、信号待ちで足止めを食う。

砲弾歩道を渡り、南堀留橋の前を通過したところで細かい雨が降りはじめてくた。傘をさすほどではないが、一日中曇りという今日の天気予報は見事に外れている。

画像4

12分経過、靖国通りを渡すまないた橋の前に出る。この橋は新宿から上野へ歩いた時(33回)に渡っている。

この先の道を進むには、左側の橋を渡って俎橋交差点の横断歩道を渡るのが正攻法だが、2段階右折をするため時間がかかる。幸いなことに右側すぐに東京メトロおよび都営新宿線九段下駅の5番口がある。そこから入って向こう側の6番口に抜けられるので利用しない手はない。

九段下駅の6番口を抜けて橋の手前を右折。千代田区役所の手前にある宝田橋と横断歩道を渡って右折し先を進む。共立女子大学が見えてきたら帷子橋通りと交差するところだ。ここの横断歩道を渡ってまた右折する。

画像5

19分経過、帷子橋の手前で信号待ちをする。この先は内堀通りと合流して毎日新聞社東京本社がある竹橋につながり、その右の坂を上ると警視庁第一機動隊、東京国立近代美術館、国立公文書館、そして北の丸公園の皇居側入口がある。

雨は既に止んでいる。小さな雨雲の通り雨だったか。

画像6

帷子橋を渡らずに左折。川に沿う道を進んで23分経過、白山通りの一ツ橋河岸交差点に出る。進行方向から見て右側には一ツ橋が見え、それを越えた先に平川門交差点がある。左側へ進むと神保町に出る。

次の錦橋河岸交差点で横断歩道を渡ってそのまま歩道を直進せず、あえて右折して錦橋を渡る。

画像7

橋を渡った先に、かつて気象庁だった建物と大手町合同庁舎第3号館の前を通っている遊歩道がある。次の神田橋まで続くこの道の幅が広くて歩きやすいので、神保町から大手町方面へ歩くときは人通りが少ないのでよく利用している。

途中にある案内板によると、この通りは「大手町川端緑道」という名称で、ここを含めて3つの区間がある遊歩道だ。いまいるここは親水広場というそうだ。

画像8

30分経過、日比谷通りを渡す神田橋の前に出る。首都高速の神田橋料金所と同インターチェンジの出口がある。いま観ている方向から背後に経団連のビルがあって、いつもそれが目に入るとつい舌打ち……それはそうとしてそのビルの先は、大手町と皇居外苑、そして日比谷方面につながっている。

向こう側に次の区間が見えるので、橋と交差点の横断歩道を渡ってその先へ進もう。

画像9

33分経過、大手町川端緑道2つ目の区間、小紋広場に入る。整備工事で左半分に仮囲いがされている上に右側はビルの壁があるので、さっきの親水広場より道幅が半分くらいの狭さで窮屈感がある。その上、この並びのビルかその周辺で働いていると思われる人の往来が結構ある。

これは失敗したかもしれない。いつもは通らない道なので入ってはみたが、素直に対岸の神田運転免許更新センターの並びを歩いた方が良かったか。

画像10

35分経過、鎌倉橋に出る。目の前の横断歩道を渡れば、最後の区間である桟敷広場に行ける。そういうことでは、あの狭い通りを通って正解だったか。ちなみに、ここを右折して直進すると東京駅の丸の内側前に、左側は靖国通りとJR中央線の線路を経由して都道452号(33回)に行ける。

桟敷広場は最初の親水広場と同じような物静かな通りになっている。確か、この表の右へ大きく曲がり、かつて逓信総合博物館だった建物が再開発で建て直された大手町プレイスの裏側に出る。そこには2018年3月に開通したまだ新しい歩行者専用橋の竜閑さくら橋の階段がある。

あえてこの橋を渡り、外堀通りに出て右折してここから中央区に入る。JR線の高架下をくぐり、新常盤橋交差点を渡る。新常盤橋を渡るとJR線の線路下に合流するので、わかる人にはわかるネタとして、『宇宙大戦争マーチ』を口ずさみながら歩くとちょっと楽しくなるかもしれない。

常盤橋公園に繋がる復元された常盤橋の前を過ぎるあたりで左側に日本銀行本店が目に入る。(景気悪化の片棒を担ぎやがって……)と平凡なことを思いながら先を進む。

画像11

45分経過、常盤橋交差点で東京メトロ三越前駅の出入口が目に入る。このまま信号待ちして2段階左折をせず、ここは手前のB1口から斜め向かいのB3口へ抜けることで信号待ちの時間を省くことができる。

B3口から地上に出て、一石橋の前を左折。ちなみに、一石橋を越えてそのまま道なりに進むと東京駅の八重洲側前に出る。日銀通りを渡す西河岸橋を本石町一丁目交差点経由で越え、さらに川沿いの路地を直進する。

画像12

51分経過。1056回に次いで3度目の登場となる日本橋に到着。位置としては東京メトロ三越前駅B5口のそばになる。

過去に銀座方面から中央通りを北へ通過する途中でこの橋を渡ったが、今回は違う方向から来ているだけでなく、橋を渡らずにその手前にある日本橋北詰交差点の横断歩道を渡って、やはり2度登場した東京メトロ三越前駅B6口の横を通過することになる。

画像18

信号待ちの間に道路元標を見る。ここが7つの国道(1、4、6、14、15、17、20号線)の起点になっていて、それらの道を歩いている時に「日本橋から〇キロ」という案内を見かけることがある。普段はこの前をただ素通りするだけなので、まじまじと見るのは初めてかもしれない。

画像13

56分経過、昭和通りの江戸橋北交差点で信号待ちをする。この交差点は朝の通勤時間帯にはすぐ信号待ちの人だかりができてしまうので通りたくないところだが、このように昼間なら人通りも少なくなって歩きやすい。

横断歩道を渡って2分ほど歩いたところで小舟町交差点を右折し、そこからまた2分ほど歩いて小網町児童遊園と信号が見えたらそこで右折。1時間4分経過し鎧橋の前を通過したところでそういえば、と橋の上流側手前にあるポールを思い出す。

「皇太子殿下御成婚記念」と刻まれた石柱が手前にあり、土台には「昭和三十四年四月吉日建之」と刻まれているので、第125代天皇の明仁が皇太子だった頃に建てられたものだろう。だが、なぜここに設置されたかの説明板がないので、無用の長物感が凄い。

この橋を渡った先は、東京証券取引所のある日本橋兜町だ。

画像14

1時間5分経過、新大橋通りを渡す茅場橋前の交差点でまた信号待ちをする。

グーグルマップで調べると、現在地から河口の豊海橋まで残り650メートルほどになっている。この橋を渡って東京メトロ茅場町駅のある茅場町一丁目交差点を左に折れて永代橋と豊海橋に行くことはよくあったが、意外にもこのまま渡らずに川沿いの道を歩くのは初めてだ。

物静かなビル街の通りを進む。首都高速6号から聞こえる自動車の走行音がBGMだ。

画像15

1時間8分経過、首都高速6号の箱崎料金所前を通過する。

この右側にある箱崎川第一公園から向こう岸に川の分岐となる日本橋水門が見える。そこが亀島川の起点となり、その川の河口にあるみなみたかばしを隅田川テラスを歩いたとき(20回)に通過している。

いままで川の上を通ってきた首都高速とはここでお別れになり、道が急に開放的になり、次の交差点が見える。その右側に次の橋がある。

画像16

1時間10分経過、湊橋で信号待ちする。車は多く通っているが、人通りは少ない。この橋を越えれば次は豊海橋だ。交差点にある道路案内板を見ると、左に折れて突き当たると「人形町通り(上野方面)」、右に突き当たると「八重洲通り(東京駅方面)」に合流できることが記されている。

横断歩道を渡ったところで橋の前にある車止めに掛けられた妙な看板が気になる。

画像20

実はこの先通過する所ではあるけどパワースポットか……はあ、そうなんですか。この看板が正しければ、豊海橋まであと300メートル弱だ。

パワースポットにされているものの一つ、日本銀行発祥の地記念碑は豊海橋の前にあるIBM箱崎町ビルの一角にあるものだ。以前から何度も別方向からその前を通っているが、運が良くなるとか身の回りに急激な変化が起きたことはない。

その記念碑に行くだけで運が良くなるなら、金にまつわる場所ならさっき日本橋兜町や日本銀行本店の前を通ったんだから、そっちの方が効果てきめんじゃないか? と思ったり。夢のない人間で申し訳ないが、素直にそう思う。

画像17

1時間15分、最後の橋である豊海橋に到着。この橋も隅田川テラスを歩いた時に永代端から隅田川へ抜けるため通過している。これにて日本川橋は踏破完了。この左側には隅田川と永代橋が見える。

改めて通して歩いてみると、ほぼ平坦で歩きやすく軽い時間潰しに向いていると思う。それに、今回の歩いた道沿いの周辺はいろんな映像作品のロケ地やフィクションの舞台になっているところが多く、その近くを通過できるのもちょっとしたポイントだ。

さて、この橋を渡って永代通りに出て、茅場町駅から帰ろう。