13年前の8月15日に想いを馳せて

今から13年前の今日、8月15日にぼくは阿佐ヶ谷の河北病院に急性骨髄性白血病の患者として入院した。その日父と母は精霊流しに夜に近くの公園まで行っての帰路で近くの橋のところで大きなお月様を見て綺麗だねと話しながら帰宅したそうだ。それから程なくしてぼくから電話が入り入院した事を告げられたらしい。その時ぼくは「大丈夫だよ、風邪ひいた様なモノだから心配しないで」と言ったそう。まだ何がこれから起こるのか知る前のぼくの言葉からその時の状況を思い出してきた。ぼくはそれからまる3年寝てそれからなんとか4年目にパンパンに腫れた足で社会に一歩だけ戻ってきた。その年は奇しくもオリンピックの年で北島選手の活躍を病室で観ていたのを今年の東京オリンピックで解説者となった彼を見て感慨深い想いがした。ぼくは13年後の今日も音楽の事を考えて朝からいろんな事を勉強している。いろいろあったけど総じて今を幸せに感じているのは人の人生はその人しか分からないって事を13年かけて理解できた。だから今大変な思いをして生きている人がこの文章に気がついて少しでも生きる勇気を持ってもらえたらなんておこがましいかも知れないけど、この13年を中心とした人生を思い出しながら時間がある時に少しずつ書き残しておこうと思います。ひとりの音楽家の物語、良かったら読んでみてくださいね。

堤秀樹

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