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エッセイ 05 嫌いな人がいない

突然ですけど嫌いな人っていますか?

ぼく、嫌いな人いるかって聞かれたら思い浮かばないんです。


例えば、自分の考えと違うことをしたり言ったりする人がいたとしても、あまりなんとも思わないです。
その人の考えを否定することもなく、自分の考えを押し付けることもしません。
そして、だれかに目の前で自分の悪口を言われたとしても、その人のことを嫌いとは思わないです。


こんなことを言うと仏様のように思われるかもしれないのですが、多分そんなことではないんです。
そりゃぁ、ぼくも悪口を言われたら嫌な気分にはなりますよ。
でもその相手のことをどうと思うことはありません。


思うとしたら「なんでそんなことを言ってんだろ?」
それ言って「なんの得があるんだろう?」って思うくらいです。
感情がないみたいなので、こういう話をするのは恥ずかしいですね。


たしかに嫌いな人はいないのですが、苦手なことをするなぁって思う事はあります。
例えばガラスが割れたとして、ほとんどの人は「誰が割ったの?」って言うことが多いのですが、ぼくそれ苦手なんです。


誰が割ったかなんてどうでもよくて、それがなぜ割れたのかの方に興味があります。
どんな時に割れたの?何で割れたの?ってとこにはすごく興味があります。
ただ、誰が割ったのかには全く興味がない。ただ、その人がなぜ割ったのかには興味ありますよ。


そんな感じで、嫌いな人はいないです。
ただ、苦手な人はいます。ということです。


そこで テレビ番組に「スカッとジャパン」というものがあるんですけど、ぼく、この番組を見てもスカッとしないんです。
モヤっとするんです。


この番組って、周りの誰かがすごく迷惑なことや意地悪なことをして、その人を誰かがこらしめて「スカッ」とする様子を楽しむ番組なんですよね。
こらしめた瞬間に、ゲストの人たちが一斉にスカッとボタンを押しまくります。


「う~ん。いや~かわいそうじゃん。」
っていう感想が、まず出てきちゃうんです。
まぁそれもそんなにも思わないんですけど。
なんでこの人は、そんな迷惑なことをやってんだろ?
なんの得があってやってんだろう?って考えるんですよね。


大抵の場合は目先の得しか見えていないような単純な行動なんです。
でも、テレビ番組でこれだけ人気があるのだから、スカッとするのが普通なんだろうなぁとは思っています。


で、これの原因を考えてみたら、もう答えははっきりしてたんですね。
課題の分離ってやつを地でいってるんです。」
自分の課題と他の人の課題とを分離して、他の人の課題には踏み込まない
っていう考え方なんです。
「迷惑行為をしているのは、その人の課題なので自分には関係がない。だから気にしない」ってことです。


でも、これだと例えば自分にその迷惑行為が振りかかってきたらどうするの?って思うでしょうけど、それが自分にとって迷惑なことだと相手には伝えはします。
そして、迷惑を受けたことは自分の課題なので、迷惑を受けないようになるためにはどうすればいいかを考えます。
環境を変えたり、仕組を変えたりすることになるでしょうか。


その人が考えを変えるかどうかは、その人の課題であって自由です。
なので、その人に怒ることもなく嫌いになることも無いです。
ただ、迷惑をかけてくる面倒で苦手な人ってだけです。


そんなところで、やっぱり感情がないみたいで恥ずかしい感じですね。

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