見出し画像

コラム 03 お金と仕事と勉強

お金ってなに?
仕事ってなに?
勉強はなぜするの?

これらは子どもたちによく関わってくる「問い」だと思います。
親や先生などは、これらの質問を子どもたちに聞かれることもあるでしょう。

私は仕事柄この三つの「問い」の答えを常に考えて、その時の状況によって答えを出そうとしてきました。しかし納得できる答えを見つけることができていませんでした。

そして最近、この三つの「問い」はそれぞれ別々のものではなく、まとめて考えることで、納得できる答えを見つけることができるようになりました。


簡単にそれぞれの答えを書き出すと、

「お金」は「価値の対価」
「仕事」は「価値(世の中の役に立つこと)を提供すること」
「勉強」は「出来ないことを出来るようにすること(価値を身に付けること)」

ということができます。

「勉強」については、以前のコラムでも触れています。
ではまず「お金」について考えていきます。


「お金」は「価値の対価」

お金は、ただ自分の手の中に持っていたとしても、ただの紙や金属です。それを他者との信頼のもと、やり取りをすることで意味が生まれてきます。

そのときお金を”受け取る””支払う”の間には何かがあるわけですが、それは「物」であったり「体験」であったり様々です。

そして、その「物」や「体験」に支払うお金の量(金額)は、その「物」や「体験」の”価値”によって決定します。
その価値に対しての金額に、双方が納得いった場合にやり取りが成立します。

どんなに高価なブランド品であっても、そこに”価値”を感じない人は決して購入することはないでしょう。
ここにただの石があったとしても、そこに”価値”(例えば思い出など)があればお金を払ってでも手に入れるでしょう。

「お金」はその「価値」に対して支払われる「対価」だといえます。


「仕事」は「価値( 世の中の役に立つこと )を提供すること」

「仕事」と聞いたら、お金を稼ぐためにすること。「大変なこと、辛いこと」をするかわりにお金を稼いでいる。と考える方が多いと思います。

仕事とお金の関係は、結び付いているようです。
お金を稼ぐということは、”価値を生み出すこと”といえます。
この場合の価値とは、「世の中の役に立つこと」と言い換えてみます。

例えば、溶接や塗装などをして椅子(家具)を作ることは、それを自分で作ることの出来ない人の役に立つことだと言えます。
そして、その椅子が必要であっても自分で作ることが出来ない人は、その出来上がった椅子に「価値」を感じ「お金」で購入します。

車を作ることが出来ない人の代わりに車を作る。
勉強を教えることが出来ない人の代わりに勉強を教える。
掃除をする時間のない人の代わりに掃除をする。

その価値(世の中の役に立つこと)の対価としてお金を受け取って(払って)います。
そこに「仕事」が生まれています。

「仕事(お金を稼ぐということ)」とは、「世の中の役に立つことをする」ということです。
たくさんお金を稼いでいる人は、世の中の役に立つことをたくさんしてきた人です。


「勉強」は「出来ないことを出来るようにすること(価値を身に付けること )」

「仕事」と「お金」の関係が結び付いたところで、一番大切な自分に関するお話です。

何者でもない自分が、仕事をして世の中の役に立つこと(価値)を目指そうとしても、思うようにはいかないはずです。
「他の人には出来なくて、自分には出来ること」が少ないからです。
そこで今の自分では出来ないことを、出来るようにするために勉強をします。

だれかの代わりに役に立つことをすることで、そこに仕事が生まれます。人が出来ないことが出来るようになると、そこには価値が生まれます。
その出来るようになったことが、多くの人が出来ないことであればあるほど、希少価値が生まれます。(お金を多く稼げるようになるということ)



「仕事」をするということは、「お金」と「勉強」のことも含めて理解する必要があります。
この三つは深く結びついています。

これからどんな仕事をしようかと、探している子供たちには、まず、「お金の勉強」から始めることが大切でしょうね。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?