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忘れない切り取り日常

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2020年3月の記事一覧

ソファの記憶

ソファの記憶

子どもの頃の公園と大人になってからの公園は違う。
それは明るい時間に行っても夜に行っても同じで、大人になってからの公園は、なんとなく なぐさめ に近い気がする。

眠る時間が増えると、夢がどんどん生活を侵略してくることに気付いた。
夢の続きは容易に見ることができて、でも陽が登ってからの夢は大体後味が悪い。

写真アプリで、“夜”と検索をかけてでてきた写真たち。

前の家の自分の部屋にある小さな窓が

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川、川、川

川、川、川

いつかの朝、突然インドの町の喧騒が聞こえた。
インドには一度も行ったことがないのに。

履き慣れたくつで突然靴擦れをする。

この街が行き慣れてない初めてくる街だったら、あのラベンダー色のベランダもこのカメラで切り取ったかもしれない。
でもあまりにも行き慣れた街だから、わたしはどこにクリスピークリームドーナツがあって本屋さんを通るにはどのルートを歩けばいいかすぐにわかる。
知らない街にもラベンダー

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特大マッピング ナスカの地上絵

特大マッピング ナスカの地上絵

ひとりでどこへだって行けるようになった。
きっと行こうと思えば地球の裏側まで行ける。

人工島 というのはすごい。
そこには、住居があり学校があり病院がありIKEAがあった。
人工島をぐるりと一周まわる電車に乗って(この電車は意外にスピードが出る)、途中下車をして、IKEAへ行った。
特に用事はなかったけれど、たくさんの部屋部屋をただ眺めて、歩いた。
細々としたものたちの収納や素敵な棚、いすにテー

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金柑の鉢植え

金柑の鉢植え

先日、神戸に行ってきた。
行きの阪急電車は空いていて、人と人の間には電車の
シートの色が見えた。

みんなどんな用事があってこの“新開地行き”に乗っているんだろう。
新開地ってどんなところなんだろう。
そんなことを考えていたら、気がついた時には三宮駅についた車両のドアが閉まるところだった。

神戸を歩くのが好きだと思った。
結局その次の駅で降りて歩いて三宮駅まで戻ることにしたのだけど、それは知らな

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