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忘れない切り取り日常

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2018年8月の記事一覧

ふと向かいの席に座るお姉さんと目が合う

ふと向かいの席に座るお姉さんと目が合う

寝ぼけていつもより1時間早く目が覚めた。
私はこの夏の間、ベランダで植物を育てていたのだけれど、毎朝歯磨きをしながら水をやっている。窓を開けて、いつもより窓から伸びる光の位置が違うなぁ、もう夏も終わりだからかなぁとか考えていたけれど、キッチンにあるデジタル時計にはいつもより1時間早い時間が表示されていた。そうか、私は部屋に入り込む朝日の位置で時間がわかるようになったのか、嬉しい。

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気に入りの椅子でコーヒーを飲むこととか

気に入りの椅子でコーヒーを飲むこととか

定時退社だったので、なくなりかけていた化粧品を買って帰る。お会計の時、あぁ毎日こんな時間に帰りたいなぁとふと思って何故か泣き出しそうになった。私たちは望んで働きすぎだ。

今年は、おまけの海が2回。ドライブとBBQの時に足だけ浸かった。砂浜の砂は痛くて海藻がたくさん流れ着いて、死んだ魚が浮いている大阪の海は、でも水面がきらきらしててきれかったな。

週末、中之島でチームラボの展示を見てきた。どうい

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夜の闇に全て放り投げて

夜の闇に全て放り投げて

冷房の効きすぎた車内、少し遠出の夜の散歩。みんな眠りに向かう途中の時間。例えば明日仕事じゃなければ、が毎日続けばどんなに幸せで不安か。そんなことを考えている間にお盆休みが終わっていた。

さて、今日の帰り道は音符。Bluetoothの受信?をお知らせする青いランプが光るヘッドフォンをして歩くおじさんに追い抜かれながら、一度通り過ぎた道を引き返す。私は楽譜が読めないから一体なんの曲なのかわからない。

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赤、黄、青、オレンジ、緑、紫

赤、黄、青、オレンジ、緑、紫

最近読んだ2冊が団地に関する小説だった。去年あたりから、団地が気になる。ひたすらに四角が繋がっていて、隣も、隣の隣の部屋も同じ間取り。子どもの頃だったら、帰る部屋を間違えてしまいそうだし、そのまま知らない世界へ繋がってしまいそうだな、なんて考えたり。

京都からの帰り道、電車の中でうとうとする。初めて、五山の送り火を見た(私が見たのは、大文字だけ)。きちんと場所取りなんかもしてないから、遠くか

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空のソーダ割

空のソーダ割

多分終電前、会社の最寄駅までの帰り道で、酔っ払っているちょっとギャルが、氷結をびしゃびしゃこぼしながら走っていたのを見た時、私はこの世にチューハイは何種類もあるけれど、びしゃびしゃこぼして良いのは、「氷結」だけだ、と思った。少なくとも、今年は氷結をびしゃびしゃこぼす夏を送ろうと決めたのだった。もう8月も半ばだけど。

それはそうと、初回に書いた島へ行ってきた。何でもある都会に住んでいると、何にもな

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不確かな夏の夜と

不確かな夏の夜と

近所に住んでいる女の子が反抗期だ。
土日になればお母さんと言い合いが始まる。女の人の声って高くて、怒ると男の人とまた違うとてもいやな感じがして悲しい。
私には反抗期がなかった気がする。あったのかな、家族でどこかへ行く、それに気が向かなかったりしていたけど、あれが反抗期だったのかな。

仕事の帰り道、泣きながら帰った。どうしても悲しくて、やりきれなくて、泣くのを我慢できなくて、泣きながら帰った。

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口内炎が治らない

口内炎が治らない

下唇の裏側に口内炎が出来てからかれこれ3日。二度噛んでしまってできた口内炎だ。

本当に何を食べても染みるし、歯にあたって痛いからずっと口を半開きにしていると今度は口と唇も乾く。口を開けていると唇も乾くことを初めて知った。口内炎って気付けば治ってるもんなんでしょう、はやく忘れてしまいたいなぁ

こんなに日差しが強くて焼けてしまうのに、街の中には陽が当たらない場所がある。
この前会社の休憩スペースで

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帰り道、明るい

帰り道、明るい

梅田に職場がある私は、帰りが遅くても道が明るい、空が明るい。
会社を出るとすぐにイヤホンを耳にさし、音楽を聞く。おそらく私の一日の中で音楽を聞く時間は概ねここだけである。
歩くのは大体15分程度、タクシーの長い列、企業のロゴ、防犯対策の店の照明、駅の入り口。全て明るい。
今日不意に見上げたホテルの外階段も全ての階に電気が付いていた。

会社の人が会社へ来なくなった。
拘束時間が長い、窓が開かないビ

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