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夜の闇に全て放り投げて

冷房の効きすぎた車内、少し遠出の夜の散歩。みんな眠りに向かう途中の時間。例えば明日仕事じゃなければ、が毎日続けばどんなに幸せで不安か。そんなことを考えている間にお盆休みが終わっていた。

さて、今日の帰り道は音符。Bluetoothの受信?をお知らせする青いランプが光るヘッドフォンをして歩くおじさんに追い抜かれながら、一度通り過ぎた道を引き返す。私は楽譜が読めないから一体なんの曲なのかわからない。何度も開いて閉じて辺の部分の印刷がボロボロになっている楽譜は、どんな人の隙間からこぼれ落ちたんだろうか。

(影すこし気になるな…)

お盆休みも終盤の頃、京都で友人たちと花火をした。河原は外灯が少なくて、ほとんど暗闇の中、ところどころで花火をする人たちが浮かび上がっては消えていく。全部の花火をするには、あまりにも小さいろうそく一本が付いていて、案の定ろうそくは途中で力尽きてしまって、ライターで花火をした。危なくて、私はもう何にもできない子供の頃から抜け出して大人になったんだな、と思った。今年花火が出来て良かった。


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