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哲学者

喉から手が出るほど解決したいこと、会得したいこと。それが人生のテーマだったりする。

求めるほど、遠ざかる。

暑い昼下がりの午後、街中の教会前の階段に腰掛けた際に、缶ビール片手に話しかけてきた男性。

若い頃は、ずば抜けた才能は無いが物書きだったという素直な自己紹介から、話しが始まった。

その後、麻薬と牢屋を出たり入ったりの生活を経て、今は麻薬は抜けてホームレスの状態らしい。

地域の慈善団体の施設で最低限の生活は確保されている。

澄んだ目と語りを通して、自分が追い求めれば求める程、遠ざかる何かに共感を覚えた。

施設でしのぎながら規則正しい生活をして、復活して欲しいと思った。

人生に向き合う哲学者だと思う。



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