10年経っても飽きないモノ【エッセイ】
今身につけているG-SHOCKの腕時計、これは学生時代から使っているモノだ。
当時の私は秋葉原に毎週のように通い、同人ゲームやCD、電子部品などを買い漁っていた。模範的オタクと言っても差し支えないだろう。
アキバにも慣れ始め、普段の散策ルートに少し飽き始めた頃、ふらっとヨドバシカメラの時計コーナーに立ち寄って衝動買いしたというわけだ。
あの頃ハマっていたオタク趣味は、時間の経過と共に別の事へと興味が移り変わってしまった。
そんなハマり症かつ飽き性な私にも10年以上飽きなかったモノがある。
その一つがこのG-SHOCKだ。
どこが好きかと聞かれると困ってしまうくらいにシンプルな見た目と、壊れる気配のない丈夫さが飽きずに使っている理由かもしれない。
実は「10年以上飽きないモノ」というのは今の生活の基準となっている。
この基準を越えれば、私にとって一生付き合っていける「ホンモノ」なのだ。
G-SHOCK
10年交流の続いている友人
未だ愛着のあるヤマハのビーノ
最近亡くなった家族の猫
ほぼ日手帳から始まった日記
これらが実際に満たしたモノの一部だ。我ながらカッコ良さに欠けるように思うが、ウソ偽りない「ホンモノ」である。
ただ少し気になるのは、若いときの10年と歳をとってからの10年の意味合いが違うことだ。仮に今日好きになったモノがあったとして、10年後そもそも生きているだろうか。
無趣味だった私のおじさんが、老後に新たな趣味を始めるのにとても苦労していた。その気持ちが少しわかったような気がする。
腕に巻いた相棒のG-SHOCKが、いつも以上にかけがえのないモノに思えた。
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