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【プレビュー】vs横浜F・マリノス 町田ひとつに。【FC町田ゼルビア2024年第18節 挑戦J1】

こんにちわこんばんわ。ひだりです。

天皇杯 筑波大学戦のダメージが非常に大きく、一定の編成見直しを迫られるスクランブル状況下、相手のこと以前に、いま自分たちがどうあるべきかを強制的に突きつけられる中で臨む今節です。

厳しい夜を終え、ゼルサポそれぞれがそれぞれにもやついた気持ちを抱える中、チームからひとつ、またひとつと差し出されるリリース。
代表離脱から戻ったオセフン・谷の練習合流の知らせは再会の喜びとともに「まだ何も終わっちゃいない」ことを伝えるサポーターへのメッセージにも感じた。

直面する困難に絶対に屈しない。這い上がる。ゲームを続ける意志をチームが示す以上、目の当たりにした惨劇に鬱鬱とする時間も、もうそろそろいいでしょう。
何を言われようが、死力を尽くした怪我人を恥じるいわれなどひとつもない。彼らは英雄で、むしろ誇りだ。

思い出そう、チームもサポーターも、町田ひとつになって戦った埼スタの赤い風景を。味スタのFC東京戦でも、昨年ホーム清水戦でもいい。大きな存在との戦いに挑む時、私たちはどう臨んで、どのようにして勝ってきた?
いつものように、町田らしく、ベクトルを前に向けよう。ブッとく、分厚く前に。

町田にとって地縁深い盟主の地へ、これもまた、いつか見た夢の舞台・ワールドカップスタジアム・横浜国際総合競技場。俺たちの町田が、日産スタジアムのピッチに立つよ。
最高の試合にしましょう。横浜F・マリノス戦、プレビューです。
よろしくお願いします。


横浜F・マリノスの現状

そもそもマリノスの試合はちょこちょこと見ています。ACLも準決勝・決勝、もちろん見てました。(ポープ応援を中心に)

先日のACL決勝以前・以後はあまりに大きな区切りでもあるため、今回の分析はACL以降のリーグ戦 柏戦・鹿島戦を中心に見た上で取りまとめています。

選手

https://www.jleague.jp/club/yokohamafm/player/ より引用

前線3枚アタッカー:エースFWアンデルソン・ロペス、快速ウィングのヤン・マテウス・エウベル・井上健太。控えで出てくることの多い植中朝日、宮市亮、塩貝健人も外国人・日本人双方強キャラ揃い。
ポープとは会えそうに思いますが、チーム天皇杯で今季初スタメンの海夏、怪我明けでリーグ戦5/3以降出番がない畠中とは会えるのかしら……。

あと喜田、マリノスの魂のような人。去年の天皇杯での対戦にも喜田は出場していたので、昨年の経験ふまえ冷静な反省・警戒と燃えたぎるリベンジマインドを胸に今回の試合に臨んでくるものと思われる。

塩貝健人が見たい

2022年國學院久我山のエース・塩貝健人は、年末頃だいたい久我山見てる(母校なので)自分的に、マリノス加入前から推しです。しかし大学1年で特別指定、それも試合出るなんてマジで規格外。

ショートパスと足元技術が武器で知られる「美しく勝て」の久我山が、塩貝のいるチームでは、あまり久我山では見覚えのない速いテンポの縦ロンボを多用していたのが面白かった。それをまた塩貝は収まるし、独力裏突破もできる。高校時代から他の選手とは少しモノの違う風格を漂わせるロマンの塊でした。
数年内、大卒後かそれより前にでも海外行く選手だと思うので、今回試合で見られると嬉しい。

主戦の高速ウィング+中央アンデルソン・ロペスの形が鉄板なあまり、出るとしたらマリノスがセーフティリードを得た場合、あるいはゼロゼロorウノゼロで負けた状況の後半ワンチャンを期待して、の出場な気はしますが……ひとまず今節は顔見せ程度、町田との対戦以外での大活躍を期待しています。

基本フォーメーション:433(4123)

  • ハイライン・ハイプレス

  • アンカー・IH・偽SBローテートしながら前進

  • 強力3トップのシンプル活用を軸に2列目&偽SBが間隙を突く分厚い波状攻撃

1アンカーを底に、中盤に2SB・2IH、奥にスピード型ウィングとポストプレーに対応できるCFが揃っているので、相手の出方に応じてピッチの幅や奥行き、選手同士の角度を自在に活用して前進できる。

ボール保持

両CBはゴールエリア幅に広がり、両SBがアンカー位置まで上がる。ゴールキックのリスタートはGKも含めると123の状態からビルドアップを開始することが多い。
相手の出方をふまえて前進方法は変える。代表的なものは

  • 【相手プレスが少数の場合】CBからボールをSBに渡してサイド前進

  • 【相手リトリート気味の場合】CBからボールをアンカーに渡し、ハーフスペースに入ってくる偽SB・IHとパス交換&うまく位置を入れ替えながらサイド2レーンを前進

  • 【相手が2CBへハイプレスに来た場合】GKが上がる、またはアンカーが落ちて2CBと最終ライン3枚にして対応、空いているサイドにボールを持ち運んだり降りてきたIHに充てる等

中盤から前への前進も分厚い中盤の選手配置を活かしたパス&ムーブが基本。

ポゼッションで相手を引き付けた上でCFアンデルソン・ロペス、右WGヤン・マテウスへ最前線〜最終ライン裏を狙うフィードも良く使う。

中盤でビルドアップかけている際、前線や逆サイドの選手のオフザボールの動きもだいたい常時秀逸。
縦にも斜めにも奥にもボール保持者がパスを出せる位置へしっかり走り込むし、それができている時のマリノスは強く、逆に前線が選択肢を与える動きができていない時は全体に停滞する日になる。

ネガトラ

即時奪回。中盤でパスの回る距離感でボール保持するため奪われた場合も近くに人がいるため、ボールを取られるorこぼれ球となった時の中盤の寄せは非常に速い。

ポジトラ

ボールを回収するとそのまま一気にショートカウンターへ。
ボールを持っていない選手もサボらず一気に敵陣へ前進・突入していく様は壮観で、正にマリノスという風情がある。

ヤン・マテウスor井上・エウベルに展開して、相手ラインが高ければかけっこ、相手守備が揃っている場合はSBも絡んでアンデルソン・ロペスを第1ターゲットにしたクロス攻撃をしかける。

ボール非保持

442か4132くらいのブロック守備に見えるが、カウンター狙いで前線外国人は前残りするシーンがしばしば見られる。

セットプレー守備はゾーン・マンマーク併用に見えるが、ボールサイドに寄る傾向があり、鹿島戦で関川に何度もネットを揺らされていたように対応にやや難がありそうな気配。特にニアからのすらしや頭を超えるボールでファーからの攻撃には脆弱そう。


昨年マスカット監督時代よりもすこし縦志向がより強い印象。
マリノスらしい勇敢な攻撃が際立つ一方、ACLでも見られたような被カウンターのリスクは昨年より高まっている気配。

マリノスは町田のプレスをどう空転させるか、町田はマリノスのポゼッションをどうハメこむか。
互いに試合中の攻撃・守備の修正の応酬になる可能性。

ゼルビアの戦い方

引いて構えるやり方だとタコ殴りにされるので、前傾姿勢のスタイルを貫くマリノスに前から中盤からガンとぶつかり、まずは押し返すのが鹿島もやってた鉄板策。
町田としては「センターライン越えることも許さない」くらいの気持ちでスタートしたいところ。

その上で、個の高い能力も活かした豊富な攻め手を持つ相手なので、状況シチュエーション見た冷静な対応が求められる。

パスコース切りで数的不利を消す守備

今週行われたW杯アジア二次予選・日本代表vsシリア戦。
中盤封鎖を要とする町田の守備モデルに近いやり方を取ったシリアが身を持って証明してくれた、保持型チームに対するパスコース切りの重要性。

中盤での数的優位はマリノスのアグレッシブなスタイルの根幹を成す特徴。
町田は1人のプレスでマリノスの1.5~2人、あわよくば3人を消すような、正しい向きと距離感の効率的なプレスをかけていく必要がある。

そうしたプレスをかけるのに最適なファーストディフェンスラインはどこか。適切な中盤や最終ラインとの距離感はどの程度か。
序盤10-15分くらいはロングボールで全体を押し上げながら、マリノスの出方も見てその辺を探る時間になる。

させない守備からの良い攻撃

試合時間の流れの中で、戦い方はどれか1個というよりマリノス側の出方に応じてハイプレス、ミドルプレス、リトリートと状況見て有効な手を打ち出していきたい。

超ハイプレス
最終ラインとアンカーまでプレスかけまくって敵陣ビルドアップからボールを前に出させない昨年天皇杯対戦 序盤のような形。
アンカー付近での奪取、またはのビルドアップのエラーを引き起こし、ショートカウンターやスローイン獲得につなげる。
なかなか機会がなかった髙橋大悟の実戦での前線プレスワークを確認できたのは、強いて上げるならの天皇杯の数少ない収穫。
今節もし藤尾のプレイタイムを調整するなら、髙橋→藤尾はある程度計算が付く。

中盤サイド奪取からのショートカウンター
マリノスがポゼッションするサイド〜ハーフスペースでの奪取。
ビルドアップにプレス圧力をかけ続け、ボランチの球際奪取やインターセプト、こぼれ球を回収。
内に入ってくるマリノス偽SBの裏のスペースを取りたい。

ロングボール
いつもの奪ってオセフン(代表での怪我の塩梅からいければ)orデューク(怪我のためむりぽ)にロングボール。
マリノス433と町田442の単純な噛み合わせだと、マリノス前線3枚に対して町田は4枚。マリノスの両ウィングをSBが、マリノスCFを1CBがケアしても、町田CB1枚は浮く。
そのためCBからの配給や機を見たドリブル前進はある程度有効。

4411気味の形でCFのポストプレーから、シャドウ選手がマリノスのサイド奥や最終ライン裏を突きたい。
ポスト役は中央よりハーフレーン〜サイドに起点を作れると、タッチライン割ってCK獲得、ロングスロー持ち込みにもつなげやすい。

SBを中心としたサイドのスペースとポケットの管理

基本はハイプレスで中盤にすら入れさせないのが理想だが、マリノスほどの相手である以上、明確に耐える時間帯がたくさん来る。

その際、最も重要なのが両サイドのウィングにスピードに乗るスペースを与えないこと。
縦突破もカットイン、IH・偽SB絡んだポケット攻略も仕掛けてくるので、どちらにも寄らず、どの攻撃にも対応できるポジション取りと身体の向きを正しく実行する必要がある。

SBが浮いた位置で対応する以上、深いカットインや大外仕掛けには対応しきれない可能性は高い。どうしても空いてしまうスペースは町田ウィング・ボランチのプレスバック、ゴール前CBが出ての跳ね返しも集中力高く対応し、水も漏らさぬ対応をしたい。というかしないと勝てない。

問われる90分のゲーム・コントロール

ミンギュ、ナサンホ、デューク、安井と主力メンバーの負傷離脱をふまえ、90分の試合の中でいかに自分たち優位のゲーム・コントロールができるかが試される。

点数状況にもよりますが、60分以降、攻勢・守勢どちらかになるならば、攻め手・守り方を担保する上で試合途中でのフォーメーション変更、3バックや5バックも必要かもしれない。

連戦下での切り替え、柔軟に変える部分と軸として変えない部分、町田らしさをどれだけ引き出せるか、人・形・やり方の条件が変わってくる中、チームの総合力が問われる。

適切なリカバー

連戦下、適切なリカバーでどれだけコンディション整えられるかが課題。
マリノスは天皇杯をリーグ戦メンバーと大きく変更しており今節への影響は軽微。影響甚大すぎた町田とはフレッシュネスの点ではわかりやすく不利。

負傷者多発の一方、その影響で今後のリーグ戦で出場機会を得るだろう者も出てきます。特にミンギュ、ナサンホ、デュークが欠場確定となるため外国人枠問題は大きく緩和。皮肉すぎる。

重大なピンチを変化のチャンスと捉え、チーム内のメンタリティ・熱量をうまくチームの成果、成長につなげていってほしい。
黒田監督はじめ現場の舵取りに注目です。

まとめ

スクランブル状況で、U23日本代表遠征でアメリカ帰りの藤尾・平河にもフルかハーフか、どこかしら登場願うことになりそうですが、くれぐれも怪我や無理のないように。

プロだから、スポーツ・競技だから懸命なプレイの中で怪我人は避けられないものと理解していますが、ともあれ、自分ところにもよそのチームにも、怪我人なんていない方がいい。試合に懸ける選手たちのがんばりや想いがわかればこそ、悲しいので。

土曜日は、どうか両軍に怪我のない、良いサッカーの試合が見れますように。
去年だって、困難にぶつかっては自分たちの形を変えて、変えて、変えて、変え続けて勝ってきた。自分たちの表現するモノはブラさず、ブレない町田を表現するためにフォームチェンジしていくスタイルは、今の町田のわりと本質に近い部分で、相馬体制・ポポ体制と比較した時、最も大きな違いのひとつだと思います。

この難局を乗り越え、もっと強いゼルビアへの進化を期待したい。

サポーターも人それぞれのペースでOKなので、一呼吸取って、そして切り替えましょう。
「連敗はしない」強い気持ちで、今週も全力で楽しんで勝ちましょう。共闘🔥

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