もうすぐAroWeekですね。恋愛感情の有無について思っていることを書きます。

毎年バレンタイン翌週の1週間(日曜~土曜)はAroWeekなんだそう。私は、今はグレイロマンティック・アセクシャルの自認なので、完全なるアロマンティックではないのだけど、周辺セクシャリティも含むらしいので少しだけ便乗。

自認してから当事者が話す恋愛感情についての感覚をたくさん聞くようになった。恋愛感情のあるなしって人によってとらえ方が全然違うのがとても面白いと思う。

例えば、自分は恋愛感情を持っていないと思うけど、恋愛感情そのものがわからないのに、その状態で「ない」と断定することは違うんじゃないか、と思ってクワロマンティックというラベルも使っているという人もいれば、衝動的に人を好きになって、ドキドキもするし会いたいと思うけど、これは恋愛感情じゃない、と明確に感じている人もいる。

共感できそうでできないような、本人にしかわからない感覚や哲学がたくさんあるなあと思う。自認すると、それにまつわる自分をたくさん振り返って何度も何度も自分について考えるから、みんなそれぞれ考えが深い。私には思いもよらない感覚や捉え方を持っている人がたくさんいて面白い。

私も、一番最初に自認した時はロマンティック・アセクシャルだった。でも、考えれば考えるほど恋愛と性愛の境目がわからず、だんだん恋愛感情があると思えなくなってきたのでラベルをグレイに変えた。

クワロマのラベルを使おうかとも考えた。けど、私のは友情と恋愛の違いがわからない、区別しないのとは少し違って、不完全な恋愛感情のように思えたからグレイにした。

世間的には恋愛と性愛はセットだから、そもそも境界線なんてないんだと思う。でもなんとなく、わたしが思う境界線よりも一歩手前くらいまでの感情しか自分は持っていないなと感じるから、不完全な恋愛感情という意味でグレイがしっくり来ている。

この人よさそう!面白そう!と気になって、少しずつ仲良くなって、一緒に遊びたいし話したいし連絡も取りたい、自分の中で重要な人だし、相手にとって自分もそうでありたいという感情は持っている。連絡帰ってこないかなーと少しそわそわしたり、遊びに行くのを楽しみにわくわくしたりして浮かれる。

でも、キュンとしたり、ドキドキしたり、ということがあまりなく、ロマンチックな雰囲気に酔うこともできない。むしろロマンチックなムードはアセクシャル要素が働いて少し嫌悪感がある。

直観的に興味をもって、急速に仲良くなる過程は楽しくて、それを恋愛と思っていたけど、分解したらいわゆる恋愛的なところってそこじゃなくてロマンチックなムードの方なんじゃないかって思う。みんなそっちを楽しんでるんだろうなって。あなただけを見ています、あなただけに夢中ですっていう感じのあれとか。

私は、別に私だけじゃなくていいし、何なら少し分散してくれた方が気持ちが楽。というか、二人三脚のパートナーとして一緒に風を切って走りたいけど、執着はしてほしくない。

今までは、その相手が身体的に異性だったらなんとなくそういうもんかなと思って付き合ったりしていたけど、先がないから大体半年で別れている。

逆に同性だったら恋愛を挟まれることもなく、親友として長く続くんじゃないかなーと思うと、クワロマ?とまた思ったりもする。理想の関係を親友みたいなパートナーとするとクワロマンティックが近いような気もするけど、恋愛的なムードは完全に省きたいと思うと明確に区別が必要だからやっぱり少し違う。

そして、恋愛的なムードを排除するともはやそれは恋愛感情ではないのでは?と思うけど、アロマンティックというには恋愛感情をわかりすぎている気がしている。だからやっぱり、ロマンティックとアロマンティックの間のどこかにある不完全な恋愛になるんだな、と思っている。

これは私が異性愛者であると仮定しての話。なんとなく、普通は異性を好きになる、同性は恋愛の対象じゃないと思い込んできたから異性と恋愛関係になっていたけど、恋愛的指向が今は迷子。恋愛感情があるのかないのかもわからないからしょうがない。

そもそも性愛を抜いた恋愛感情ってどんなものなのか。これは永遠のテーマになりそう。


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