酒とたばこと下ネタと。

タイトルの3つはバンドマンが集まるとほぼ必ず出てくるもの。バンドマンが集まる場所は決して治安の良いお上品な場所ではないのでしょうがないなと思う。

私は趣味でバンドをしているが、酒もたばこも下ネタもやらない。むしろ苦手だ。でもバンドをするにはそういう環境が必ず付いて回るから、ある程度割り切ってその環境に身を置いていた。それらを避けることよりもバンドをすることの方が重要だったから。

コロナ禍でバンド活動が減ってからは、自然とそういう環境から離れていて、気づいていなかったけど、とても快適だった。

先日、久しぶりにライブをする機会があり、小さいライブバーで演奏した(オミクロン株の拡大前)。お客さんも演者もみんな酒を飲んで煙草を吸っているし、おじさんたちは低レベルな下ネタや、オネーチャンの話をしている。そんな様子を見て、不快指数は上がるし、ああ、私こんなところにいたんだなあ。。。バンドやりたくて、こんなところで我慢してたんだなあ。。。という気持ちがふつふつと湧いてきた。

バンドをやりたい、バンドをできる喜びよりも、こんなところで我慢してまでやる必要もないなーという気持ちが勝ってしまうようになったのかもしれない。ライブハウスって、だいたい地下で黴臭かったり、たばこで煙かったり、狭かったり、変な酔っ払いがいたりするから私的には居心地悪くて、通いなれたハコでも所在なさを感じてしまったりする。最近はきれいなハコも増えているけど。小さいハコほどまだまだ薄暗い。

そして、そこに出入りする人達はやっぱり男性が多くて、性的に強者であることを良しとしている価値観を持つ人が多いように思うし、女性も割と奔放な感じがしている。これは完全に私の偏見。でも、ドラマとかでよくあるような、酒とたばこに酔って寝るなんてことは割と普通にある世界だと思う。

私は高校生でバンドを始めたので、当たり前だけどとてもクリーンな環境でやっていた。高校生の出るライブなんて、同年代ばかりのところだったから、ハコでやっても酒もたばこもなかった。

同じつもりで大学生になってサークルや外部でもバンドを続けていると、成人の世界での活動になるので、酒やたばこが当たり前になってくる。サークルの仲間は今でも大好きな人達だけど、男性が多いので、日常的に下ネタが多すぎて吐き気を感じたこともある。それを考えるともともと私は性嫌悪気味なのかもしれない。

自認してからいろいろ振り返るとたくさんセクシャリティ由来の違和感や不快感がたくさん出てくるのに、全部まとめてもや~と受け流していた私もある意味すごいなと、少し思う。

私は自認して、とても息がしやすくなったような解放感・安心感を持てたタイプだった。自認したのがコロナ禍だったため、自省してネットで知識を入れてを繰り返して、身の回りの情報を同じような感覚の人の発信で固めていた。その環境に一人で安心していた。

だから、人とのかかわりの中で自認がマイナスに働く面がこれまでなかったけれども(そもそも大勢と会う機会がなかった)、今回のライブで世間一般の中に混ざってみると、特におじさんの絡み方に違和感を覚えやすくなった気がして一長一短なんだなと思ったりした。こういう時は正直もや~っとしている方が楽だったりする。

いろんなタイプの人がいるけど、その感覚の分断をどうにか協調させていくことができたらいいなと思う。


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