とあるCGデザイナーの#はじめまして

はじめまして。ゲーム会社でCGデザイナーをしています、こまっとと申します。

なんだかんだでCG業界キャリア15年目、今はゲーム中のキャラクターを動かしたりイベントシーンを作る「モーションデザイナー」という仕事を専門にしています。

このnoteでは
・CG業界に興味がある方
・これからCG業界をめざす学生さんや社会人の方
・ひとつの会社でずっと仕事されてるCGデザイナーさん
に向けて、

CG業界で見てきたお仕事や会社のこと全般について書いていきます。

CGアニメーションの技術的な情報は個人サイト「CG Anim Log」でも発信中です。
少しでもご興味あれば見てみてください。

この記事では自己紹介がてら、これまでの経緯と今考えてるお仕事のことについて書いています。

会社員CGデザイナーのお仕事

現在はゲーム会社とCG系専門学校の講師、その他ちょこちょこ個人の仕事も請けたり請けなかったりしつつお金を稼いでいます。

会社では出向という形でいろんなゲーム会社に傭兵みたく参戦しては、キリの良いところで次の会社へ移ろいつつ、各社の開発風景を見ています。

なぜかスマホ系の会社には縁がなく、コンシューマ（PS4とかSwitchね）系タイトルのキャラモーションを担当することが多いです。
課金ゲーでバブリー（？）な会社も見てみたい今日この頃。

いわゆる「外部スタッフ」扱いですが、管理経験もそれなりにあるのでディレクター的な動きを任されることも多くなってきました。

A社の社員としてB社に出向いてC社の仕事を監修する、みたいな。
お前は所属どこやねんて、自分でも思いながらお仕事しています。

特にCGスキルが高いわけではなく、現場での対応力と提案力を買われてる気がします。

とりあえずいろんな会社事情が垣間見えるのが楽しいです。

専門学校講師のお仕事

専門学校ではCGアニメーション全般を教えています。

会社の仕事は覚えたらルーチンで出来てくるけど、人の育成が絡む学校は一筋縄ではいきませんね。いつも頭の中は「どうやって伝えたら分かりやすいか」ばかり考えています。

会社の仕事以上に体系化された知識が必要になるので、インプットの日々です。

5人家族の片働き

ちなみに今どき珍しいかもしれない、お子が3人に専業主婦という構成の5人家族で大黒柱をしています。

おっとり優しい長男。
泣き虫お調子者の次男。
ワールドイズマインの長女。
いろいろ雑だけど優しい奥さん。

さすがに5人家族だと賃貸より買ったほうが割安。
ということで持ち家の住宅ローンも返しながら生活しています。残債1400万円。

養う家族も多いし借金抱えてるし片働きだし、余裕のある生活が送れてるわけではないですが、
なんだかんだ子どもたちを習い事に通わせたり、たまに家族で外食したり、わりと不自由なく平和に毎日を過ごしています。

一人で稼ぐことの責任やリスクは日々感じつつも、最近になってようやく「自分（と家族）の人生を舵取りできるようになってきた」感があります。

つらさしかなかった若手時代

20代の頃は環境に翻弄されて、わけも分からず疲れ切って...という状況でした。

2005年～

23歳のときに入った会社はとにかくブラックな労働環境で、泣きながら家に帰るぐらいにとにかく仕事がキツかった。
率直に言うと病みました。

そんな状況で6年ほど続けたところで今の奥さんと出会いました。（mixiで）

2011年～

奥さんとの結婚を機にブラック会社を退職。東京に未練もなかったので心機一転、大阪へ移住しました。

かといって一気に状況が好転するわけでもなく。

結婚してからも、責任感からひたすら仕事をして疲れ切って...
奥さんも慣れない子育てでノイローゼっぽくなって、衝突が多い日々が続いていました。

正直なところ、20代の頃の記憶はかなり飛んでいてよく覚えていません。
とにかく人生が楽しくなかった...

余裕が生まれる転機

ほんの数年前までは会社の仕事に振り回されて、ただただ疲弊している会社員デザイナーでした。

その生活から少しずつ脱してきたのは、仕事をNOと言って断れるくらいの精神的・金銭的・実力的な余裕が出てきたからだと思います。

2016年～

風向きが変わってきたのは、今のホワイト会社に転職して専門学校の講師を始めた4年前あたりから。

ちゃんと夜に帰って朝に出社する生活。
会社以外でも必要とされ、まとまった収入を得る経験。

精神的に少し余裕が生まれてきて、これからの人生を俯瞰できるようになってきました。

ひたすら会社で働いて固定給をもらう生活以外に、自分の行動次第でスキルも収入も上げていける可能性がある。

フリーランスの方々なら当然の発想のところ、会社員脳は気づくのが遅すぎました。
が、気づけたからには行動あるのみと思って行動しています。

働き方を選べる世の中に

僕はこれまで転職を3回しています。

その経験から「環境は簡単に変えられる」と分かっているので、仕事で多少しんどくなってもあまり追い詰められなくなりました。

最初のブラック会社で詰めに詰められた経験があるので尚更そう思いますが、わざわざつらくてしんどい会社に固執する必要なんてないです。

そして出向で会社をいくつも見てきて思うのは、会社の数だけ働く環境があるということ。

そして複業も。

当初は少しでも収入がほしい、と思って始めたクラウドソーシングでの受託開発。
会社以外でも締切に追われて納品したところで数万円...という、今なら絶対やらないような仕事を請けてヒーヒー言ってました。

ですが会社以外でもお金が稼げるっていう経験を数年前からしてきたことで、これも今の精神的な余裕につながっていると感じています。

請ける単価も自分が納得できる金額に設定して、安くてしんどそうな仕事はお断りする。
それでもお声がかかるくらいには実績を積めてきているので、最悪会社がどうかなってもなんとかなる。

新卒の頃はほかの会社のことなんて考える余裕もない中、つらい環境で必死に働いていましたが、
転職や複業をしてきたことで他の会社や働き方を知ることになり、今の生活を楽にしていくためのきっかけになりました。

これは学校で教えてるときの僕のスタンスなんですが

人より少しだけ見晴らしの良いところから「この先こんなんなってるで！」と伝えていく。

これが自分の役目だと思ってます。

「ラスボスを余裕で倒せる」レベルではないけど、
「中ボスこんなんやったで！これ装備してき！」ぐらいのことを言い続けるポジション。

別に超絶スキルが高いわけでも華やかな実績があるわけでもない、普通の会社員CGデザイナーでも、
これまで見てきたことと、今考えて行動してることは誰かの参考になるのかも？
と思いながら記事を書いていければと思っています。

仕事に対して漠然と不安と感じる人に向けて、何かの足しになるような発信をしていけたら幸いです。

今後とも何卒よろしくお願いいたします！