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レンズ沼あれこれ:FUJINON・Z 43-75mm f3.5-4.5

今回は、フジカAZ-1(1977年発売)のキットレンズだったFUJINON・Z 43-75mm f3.5-4.5を取り上げます。世に出た当時は世界最小のズームレンズとうたわれていたとか。確かに小ぶりですが、黒い鏡筒はしっかりと金属感をたたえており、存在感があります。金属愛好者(プラスチッキーなのはどうもね…と感じる人たち)にはなんとも可愛らしい1本でしょう。

面白いのは直進ズーム。回転式ズームに慣れてしまった現在では、伸ばしたり縮めたりがちょっと楽しかったりします。ピントリングを最後まで伸ばす(引っ張る)と広角端、元に戻すと望遠端です。また、鏡筒中央部にカラフルな被写界深度ガイドが登場するというのも、魅力的なギミックでしょうか。フジカAZ-1はエントリークラスのカメラだったのだそうで、そんなところも意識されていたのかもしれません。


レンズの下部に小さな出っ張りがある

基本的にはM42スクリューマウント。独自の出っ張りがあり、フジカAZ-1と開放値を連動させていました。マウントアダプターによっては干渉する(無限遠が出ない)こともあるようです。そのため、レンズをお持ちの方の中には自力で削る方もおられるのだとか。購入の際には要チェックですね。

FUJINON・Z 43-75mm f3.5-4.5


<note:FUJINON・Z 43-75mm f3.5-4.5>
  • マウント:M42スクリューマウント

  • レンズ構成:7群7枚

  • 絞り羽根:6枚

  • 重さ(実測):295g

私が購入したレンズには目立った傷やレンズの汚れもなく、すごくラッキーでした。今までどんな仕事をしてきたのか、どんな光を捉えてきたのか、イメージが膨らむところであります。

ちょうどいい角度で光を入れるとゴーストが発生。きれいな六角形がはっきり出現します。角度や形など、いろいろと試してみると面白そうですね。


Fujifilm X-T1+マウントアダプター 1/60s iso320 WBカスタム

個体差はあるかと思いますが、オールドレンズらしくコントラストは低め。基本的にはレトロで渋い感じの写りかと思います。地味だねと言うか落ち着いた表現と言うかは、好みによりけりかもしれません。


Fujifilm X-T1+マウントアダプター 1/125s iso250 WBカスタム


Fujifilm X-T1+マウントアダプター 1/125s iso200 WBカスタム


Fujifilm X-T1+マウントアダプター 1/180s iso200 WBカスタム


Fujifilm X-T1+マウントアダプター 1/200s iso200 WBカスタム

白飛び上等、ピーキーな雰囲気を狙うと色味は薄いなりに、印象的な写りへと変化しました。これはこれでアリかな。どうしても強い光に弱い傾向がありますから、シチュエーションによっては思い切ってみるのもいいのでは。


Fujifilm X-T1+マウントアダプター 1/40s iso250 WBカスタム

実は、ズームレンズの使い方がよくわからない。いろんな焦点距離をカバーしているから1本で済むでしょ、という考え方は理解できるし、便利で使い勝手がいいはず。でも実際に持ち出すと結局、広角端と望遠端しか使わないんですよね。単焦点に洗脳されているのか、単にセンスがないのか。中間付近はみなさんどうしてらっしゃるのでしょうね。

なお、レンズに関する記述や評価はすべて、素人カメラマンの個人的な感想です。誤った情報や評価などがあれば、ただちに修正していきたいと思っています。その点はご容赦ください。

最後までお読みいただきありがとうございました。

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