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ふつうじゃないことを意識的に考えたいときに使える、引き算するという考え方

アイデアを出そうと頑張ってるんだけど、ありきたりなアイデアしか出てこない、という声を聞くことがあります。そういう悩みは古くからあるので、アイデアを出しやすくする方法はたくさんありまして、たとえば、オズボーンのチェックリストなどは有名です。今回は、そのなかでも引き算する考え方を具体的に紹介してみます。

引き算をしてから使いみちを考える

最初に、考える対象の「なにが一番大切な部分か?」と問いかけて、それを引いてみます。たとえば、えんぴつを例にしてみると、えんぴつの「書く」という機能が大切だと思ったとします。そこでえんぴつから「書く」を引いてみると「書けないえんぴつ」というアイデアが出ます。

次に、少し言いかえて「書けないえんぴつに、どんな使いみちを見いだせるだろうか?」と問いかけてみます。たとえば、定規代わりに使う、折ってあそぶ、どっちに倒れるかでルーレット的に使う、などなど、くだらない使いみちでもいいので、アイデアを出します。

考えた使いみちから特徴をとらえなおす

そこから、出てきたアイデアについて「えんぴつのどんな特徴を捉えて、その使いみちを思いついたのか?」と問いかけます。たとえば、定規のアイデアであれば「えんぴつはまっすぐである」、折ってあそぶであれば「えんぴつは人の手で折れるぐらいの強度と長さがある」、ルーレットであれば「縦に立てると不安定さがある」などと考えられます。

では、その特徴をなくすようにしたら何がおきるでしょう?たとえば、「まっすぐじゃないえんぴつ」「折りにくい短いえんぴつ」「縦に立てても安定するえんぴつ」などと考えられます。はたしてこれが良いえんぴつか?は分かりませんが、少なくともふつうじゃないえんぴつにはなりました。

引き算は特徴を捉える力を鍛える

この考え方では、対象の一番大切な部分を引き算をするために、一体なにが大切なんだっけ?を考えることになります。また、ほかの使いみちを考えていくなかで、気づいてなかったけど実はこの特徴も大切なのでは?逆に、あたり前だと思ってたこの特徴はいらないのでは?と考えることになります。このように、引き算という考え方は、対象の何が特徴なのか?を捉える力を鍛えるエクササイズにもなります。

この考え方はえんぴつ以外のどんな対象にでも使えるので、目に止まった対象を選んで気軽に考えられます。なお、エクササイズ的にやるなら、物体がある製品から始めたほうがあれこれ触ったり見回したりしやすいので、やりやすいと思います。

こういう考え方を身につけると、他の人がアイデア出してるときの問いかけとしても使えるので、ファシリテーションの一つのテクニックとしてもおすすめです。よかったら活用してみてください。

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