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精密に懐かしき駅舎再現 タカマさん ミニチュア模型 女川町役場に展示

 福井県のミニチュア作家、タカマノブオさんが手掛けた旧JR女川駅の模型が1日、女川町に贈られた。町役場で寄贈式があり、所有していた東北電力(株)から、女川町に目録が手渡された。

 タカマさんは映画やアニメに登場する家の間取りを想像し、ミニチュアハウスを制作する作家。東日本大震災の支援で今年3月に仙台市と女川町で模型展を開いた。その経緯から、東北電力が旧女川駅舎の制作を依頼。5月に完成し、女川原発事務所に保管していた。

note用旧女川駅舎が模型で復活 ミニチュア作家タカマさん制作 (1)

駅舎の周辺まで精巧に再現されたミニチュア作品

 JR東日本から図面などの情報を受け、正確さを求めるために地元の人の声も集約。45分の1の縮尺で、震災前の平成22年ごろの駅舎を内部も含め精密に再現した。

 駅周辺に設置されているものも抜かりがなく、タクシーはパトカーだったものを改造して使用。自動販売機や看板、ホームのトタン屋根の経年劣化など細かい部分にもプロの技が光っている。

女川町に旧女川駅模型寄贈 (20)

若林所長(右)から須田町長に目録が手渡された

 贈呈式で女川原子力発電所の若林利明所長は「地域の人たちが当時を思い出し、話に花を咲かせてくれればなにより」と話し、須田善明町長に目録を手渡した。

 須田町長は「記憶の中にある一瞬の風景を切り取ったような素晴らしい作品。郷愁が未来へ向かうための支えになればうれしい」と思いを込め、学生時代は駅構内で少年誌を買ったり、乗り遅れてドアを開けてもらったりといった地元ならではの話も語った。

note用女川町に旧女川駅模型寄贈 (28)

 模型は役場1階のエントランスに展示されており、自由に見ることができる。【渡邊裕紀】


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