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石巻グルメ 海外の反応は

仏インターン生が試食 こども記者と食で交流

 石巻市を訪れているフランス人インターン生を招き、こども記者とともに食を通じた交流イベント「もっと知りたい私たちの街」が8日、石巻市かわまち交流センターで開かれた。石巻産の菓子や加工品など8品を全員で試食。忖度そんたくなしで味を評価し、和食や日本文化の奥深さ、地域の魅力を伝えた。また、インターン生はフランスからの観光客がどの菓子、加工類を好むかも舌で確かめた。

 イベントは石巻日日新聞社が主催、食材提供などで一般社団法人石巻観光協会(後藤宗徳会長)が共催した。参加したフランス人のロディ・リカルさん(34)、ヤエル・チャルビさん(22)、ヤエル・ルクチュリエーさん(21)の3人は、フランス西部のアングレームにある漫画、アニメの専門学校ヒューマンアカデミー・ヨーロッパ校に通う学生。先月20日から今月19日まで、㈱街づくりまんぼうがインターン生として受け入れ、石ノ森萬画館で活動している。

こども記者から折り紙のかぶとと手裏剣が贈られた

 この日は、こどもみらい通信社の記者である阿部匠之介さん(東北学院高2年)、阿部壮汰さん(渡波小6年)、酒井朱理さん(石巻小5年)も参加。一般社団法人こどもみらい研究所が運営するオンライン記事用に取材活動も行った。

 初めに観光協会の後藤会長が「石巻の食の魅力を楽しみ、日仏の交流の懸け橋になってほしい」と期待を込めた。6人が試食したのは石巻焼きそば、笹かまぼこ、くるみゆべし、サバのみそ煮缶詰など8品。いずれも石巻を代表する菓子や加工品であり、インターン生は説明を受けながら見た目や触感、味を楽しんでいた。

菓子、加工品に高評価

 特にインパクトが強かったのは石巻焼きそば風味のアイスクリーム。甘じょっぱさが楽しめる不思議な味が関心を呼んだ。また、ずんだシェイクは甘さと塩味のバランスが良いと評判だった。

 ヤエル・チャルビさんは「笹かまぼこの持つ独特の食感と魚の味がとてもいい」、ヤエル・ルクチュリエーさんも「しっかりとした味付けの石巻焼きそばが一番おいしい。くるみゆべしも後味が抜群」と語った。2人は日本の漫画、アニメに強い興味があり、石巻の「マンガを生かしたまちづくり」に高い関心を示していた。

石巻焼きそばを目の前で作りました
試食後は10段階で評価しつつ、コメントも記載しました
石巻焼きそばを試食するインターン生
サバのみそ煮缶詰は「おいしい」と評判

 試食後、こども記者がインターン生に取材し、フランスのおすすめ料理に「ブルゴーニュ風牛の赤ワイン煮込み」「キッシュ」「マカロン」を挙げた。ロディさんは和食を勉強し、地元で飲食店を開いた経験を持つ。「どれも初めての味だが、サバの味噌煮は本当においしい。私の食べた魚料理の中で最高の一つ」と絶賛した。

 萬画館を核としたインバウンド(訪日外国人旅行)需要はコロナ禍後に増え、フランスでは日本の漫画、アニメ文化が広く浸透している。欧州からの観光は伸びしろがあり、インターン生は「ゆべしや焼きそばはフランス人の口に合いそう」と語っていた。
【渡邊裕紀】

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