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新しい「内海橋」9月10日開通 旧北上川またぎ交通円滑化 式典後に歩行者見学会

 県は21日、旧北上川河口に架設した一般国道398号内海橋を9月10日午後3時に開通させると発表した。現在の西内海橋、東内海橋に代わる橋で、石ノ森萬画館などがある中州の中瀬地区を経由せず、左岸の湊地区と右岸の中央地区を直接結び、交通を円滑にする。同日は午前10時から関係者による開通式があり、10時半から1時間は歩行者に限定して橋を開放する。【熊谷利勝】

 これまでの「内海橋」は湊側と中瀬をつなぐ東内海橋、中瀬から中央側までの西内海橋の通称。138年前の明治15年に建設された木造橋が最初で、私費を投じて架けた地元の内海五郎兵衛にちなむ。大正3年に県が改修し、昭和8年には鉄筋コンクリートの現在の橋となった。東日本大震災による橋自体の被災に加え、それ以前になかった堤防が両岸に築造されることになり、支障となる橋を架け替える災害復旧事業の計画が持ち上がった。

内海橋note用 (2)

9月10日に開通する新しい「内海橋」

 事業は平成24年度に始まり、上流側に架けられた新しい内海橋は延長202メートル。幅員14.5メートルの片側1車線で、車道幅3.25メートル、両側に自転車も通行できる幅3.5メートルの歩道が付く。前後の取り付け道路を含めて654メートルが供用開始になる。両岸を一本で結ぶ橋の完成で、通称の「内海橋」は正式に国道の橋の名前となった。

 開通式は新型コロナウイルス感染症対策で簡易な内容とし、テープカットとくす玉開披のみ行う。会場ではパネルで工事の経過や橋を紹介する。

内海橋note用 (1)

 開通後は東内海橋の撤去に入るが、工事が始まるまでは通行できる。西内海橋は県が代替えとなる延長82メートル、幅員9.5メートルの(仮称)新西内海橋を建設しており、この橋を開通させた後に解体する。いずれも本年度末までの完了を目指し、総事業費は新しい二つの橋の建設と現橋撤去なども含めて約132億円。

 東内海橋の代わりの橋は、市が令和4年度までに(仮称)新東内海橋を整備することにしており、湊側に橋台が出来上がっている。延長115メートル、幅員4メートルの歩行者、自転車道で、自動車で中瀬に行けるのは反対側の新西内海橋だけになる。ただし、市は中瀬全体を令和7年度までに公園化する計画で、将来的に徒歩または自転車で渡ることを想定している。

2020年8月4日内海橋たち(2枚の写真を合成)b

上が新しい内海橋、真ん中が新西内海橋、下が現在の東西内海橋。中瀬周辺の交通環境が大きく変わりそうだ(2枚の写真を合成)
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