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〝金〟色台紙のちぎり絵製作 桃生のサークル チュニジア五輪選手に贈呈へ

 今夏の東京五輪・パラリンピックで「石巻桃生ちぎり絵サークル」(熊谷良子代表)は、石巻市の復興「ありがとう」ホストタウン相手国であるチュニジア共和国の選手団に贈る和紙ちぎり絵のミニ色紙と折り鶴を作製した。桃生地区は合併前に同国と交流していた経緯があり、おもてなしの気持ちとエールを込めた。

 作製したちぎり絵は台紙を含めて縦23センチ、横16センチの大きさで、日本を代表する富士山と桜を表現。金色の台紙に金メダルを目指してほしいとの思いを込めた。折り鶴もまた、海外から驚かれる日本の文化。平和の象徴とされ、平和の祭典である五輪にふさわしいとして贈ることにした。平成14年のサッカー日韓ワールドカップでも、和紙ちぎり絵を贈呈している。

note用桃生ちぎり絵サークルチュニジア選手にプレゼント制作 (6)

 10人の会員が昨秋から自宅でこつこつ手作りし、ちぎり絵120枚、折り鶴160組を用意。包装した上で、先月の定例会で桃生町職員時代からチュニジアとの親交を図ってきた石巻市国際交流協会の今野一事務局長に引き渡した。

 事前合宿で市内を訪れる選手や関係者には市に託して渡し、それ以外は大使館または選手村に送る方向で調整中という。熊谷代表は「コロナ禍で五輪が延期となり、その分じっくり製作に取り組めた。復興への感謝とおもてなしの気持ちを示すため、市民として今できることしたかった」と話した。

桃生ちぎり絵サークルチュニジア選手にプレゼント制作 (2)

チュニジア選手への贈り物を製作したサークルの女性たちと、託された今野さん(左上)

 10年前の震災では、同国大使館職員がいち早く炊き出しに駆け付け、支援物資や義援金も贈られた。市は五輪を支援に対する感謝を示す機会ととらえ、今後の継続的な交流を期待してホストタウン相手国に指名した。

11日から事前合宿 重量挙げ選手ら

 石巻市は11-22日、東京五輪の重量挙げに出場するチュニジア代表選手の事前合宿を受け入れる。選手は滞在中、新型コロナウイルス感染症対策のため市民の交流は禁止されており、基本的には宿泊場所の石巻グランドホテル=千石町=と練習場所の石巻トレーニングセンター=南境=の往復になる。

 市内で事前合宿を行うのは20-31歳の男性3人、女性2人の選手。ほかにコーチら4人が帯同する。選手団は11日夜に羽田空港に到着し、PCR検査後、市が借り上げたバスで石巻市に移動。順調なら翌12日早朝に宿泊先に着く。齋藤正美市長が出迎え、後日に練習見学と激励も予定している。【熊谷利勝】


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