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広渕クラブが初優勝|石日旗少年野球・決勝

石巻BBCとの激戦制す

 「第62回石日旗争奪少年野球大会」(石巻日日新聞社主催)は3日、石巻市民球場で広渕クラブと石巻ベースボールクラブ(石巻BBC)によるナイターでの決勝戦を行った。両者譲らぬ投手戦となり、特別延長にもつれ込む接戦の末、3―2で広渕が初優勝。栄光の「石日旗」が手渡され、閉会式では上位成績を収めた各チームへの表彰も行われた。【山口紘史】

初優勝に輝いた広渕クラブ

 大会は9月16日に矢本運動公園野球場で開幕し、圏域の22チームが出場。トーナメントを勝ち上がった広渕と石巻BBCの頂上決戦は石巻市民球場に舞台を移して行われた。
 試合は佐藤樹(広渕)と鈴木瑛斗(石巻BBC)両主戦投手による投げ合いとなり、規定の五回まで0―0のまま。六回からは無死満塁で始まる特別延長に突入。先攻の石巻BBCが2点を得たが、その裏に広渕が3点を奪い、逆転サヨナラ勝ちした。
 閉会式には両チームのほか、3位の赤井ビクトリーと前谷地小笠松クラブの主将、石巻野球協会、社会を明るくする運動石巻市推進委員会役員が出席。優勝した広渕に優勝旗や石巻日日新聞社杯が手渡され、選手一人一人の首には金メダルが下げられた。
 準優勝の石巻BBCには銀メダルと準優勝杯、3位の赤井、前谷地にも賞状が手渡された。また、社会を明るくする運動石巻市推進委員会から副賞の試合球も贈られた。
 あいさつで石巻日日新聞社の平井美智子常務取締役は「素晴らしい試合に感動した。皆のプレーからは、満足に試合ができないまま卒業していった先輩たちの思いも背負って戦うという気持ちが垣間見えた。野球の魅力はチームプレー。いずれこの中からプロで活躍する選手が出てくればうれしい」と話した。
 大会を振り返っての講評で石巻野球協会東支部審判部の石森峻さんは「両チームとも練習の成果を発揮できたと思う。素晴らしい試合を審判させてくれてありがとう」と選手たちをたたえていた。
 その後、選手らは投光器のまばゆい明かりに照らされながら、石日旗を先頭に内野グラウンドを一周。保護者らも駆け寄って記念撮影し、戦いを終えた選手たちに言葉をかけていた。

息詰まる白熱の投手戦
スコアボード「0」並ぶ

 3日にあった「第62回石日旗争奪少年野球大会」の決勝は、広渕クラブ、石巻ベースボールクラブ(石巻BBC)どちらが勝っても初優勝。近年まれに見る投手戦となり、スタンドで声援を送った保護者たちも固唾(かたず)をのんで試合を見守った。

サヨナラの走者となった広渕の加藤選手

 石巻BBC先発は鈴木瑛斗、広渕先発は佐藤樹。ともに高い制球力が持ち味の両者は決勝舞台でも抜群の安定感で長打を許さなかった。内角を厳しく攻める投球も目立ち、鈴木は6回完投で9奪三振無四球。佐藤は5回まで投げて5奪三振2四球だった。
 0―0と両者無得点で五回を終え、規定により六回から特別延長に突入。無死満塁から始まるタイブレークを繰り広げた。先攻の石巻BBCは1番今野大誠の内野安打などで2点を先制し、攻守交替。対する広渕は先頭の1番田村悠真の右前打で2点を返し、同点に追いついた。

特別延長で広渕サヨナラ打

 2番阿部玲斗が敬遠され、なおも無死満塁という緊迫の場面。3番佐藤太晴選手が右中間を破る値千金のサヨナラ安打を放った。
 三塁走者の加藤蓮が生還し、優勝が決まった瞬間、広渕ナインは一斉にベンチから駆け出し、歓声に包まれながら笑顔のハイタッチで喜びを爆発させた。一方、好投を続けていた石巻BBCの鈴木投手はマウンド上で崩れ落ち、悔し涙を流した。
 広渕の佐藤康也監督(46)は「石巻BBCは本当に良い投手と守りでなかなか崩せなかった。初優勝という重圧に負けず、戦い抜いた選手たちに感謝しかない」と話していた。

第62回石日旗争奪少年野球大会の試合全結果


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