見出し画像

県産ホヤ・貝毒連絡会議 8海域に検査を細分化 出荷再開へ大きな前進

 県産ホヤから国の規制値を超えるまひ性貝毒が検出され、出荷の自粛が続く中、県は22日に貝毒対策連絡会議を開き、ホヤの監視海域をこれまでの3海域から8海域に細分化することを決めた。24日から実施され、出荷自粛が続く中部海域(石巻市と女川町)は、追波湾、雄勝湾、女川湾・牡鹿半島東部の3つに分かれて検査が実施される。【渡邊裕紀】

 ホヤ貝毒は、北部海域(気仙沼市から南三陸町)、中部海域(石巻市と女川町)の2海域から検出され、先月半ばから出荷が停止されている。両海域は県内ホヤ生産の大半を占める主軸だが、海域が広いため、漁業者への影響も大きい。県漁協など漁業者からは県に対して検査海域の細分化が要望されていた。

 連絡会議には県や県漁協、流通関係者、学識経験者ら24人が出席し、ホヤの3海域を貝毒データが蓄積されているホタテ貝と同じく8海域に再編する案が出され、全会一致で決めた。

マヒ性貝毒_地図-01

8つに再編されたホヤの検査海域

 石巻市雄勝町や女川町、牡鹿半島東部を含む中部海域は、24日時点で2週連続基準値を下回っており、細分化後の30日の検査で下回れば、各海域で出荷が再開される見通し。

 石巻市雄勝町水浜でホヤ養殖を行う(株)海遊で広報を担当する草野源太さんは「貝毒の影響は漁業者の生活を直撃する。雄勝湾単独で検査、出荷できるようになったのはとても大きい」と話す。同市大森でホヤの直売所を開く阿部ふみさんも「出荷再開の兆しが見えてきた。女川湾と牡鹿半島をさらに細分化できれば影響はもっと少なくなる」と語った。


現在、石巻Days(石巻日日新聞)では掲載記事を原則無料で公開しています。正確な情報が、新型コロナウイルス感染拡大への対応に役立ち、地域の皆さんが少しでも早く、日常生活を取り戻していくことを願っております。



最後まで記事をお読みいただき、ありがとうございました。皆様から頂くサポートは、さらなる有益なコンテンツの作成に役立たせていきます。引き続き、石巻日日新聞社のコンテンツをお楽しみください。