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創業約90年 柔らか紅白大福|二色餅 (石巻市鋳銭場)

 創業は昭和6年。初代の西川鶴代さん(故人)が北海道から石巻市に移住してきたのがきっかけだった。鶴代さんの兄が北海道で大福店を営んでおり、その経験を生かして石巻市中央に二色餅(ふたいろもち)を開業した。

外観

石巻駅前にオープンした新店舗

柔らか大福と赤飯

 戦後、鶴代さんの息子、昭三(故人)さんの代になると、旧北上川河口の魚市場が活況を極めたことで多くの漁船員や水産関係者がまちに集まり、店の周辺にも企業や病院が次々と建った。

 「大福だけでなくラーメンやそばも始めてほしい」と客の声を受け、食堂としても営業を開始。朝は水産関係者、昼は一般客、夜は酔客と24時間営業をしていたときもあったほど。昭和の好景気も重なり、地域の発展とともに歩んできた。

メニュー紹介

石巻の人ならば一度は食べたことがある二色餅。赤飯も人気の品

 しかし平成23年3月の東日本大震災で店舗は全壊。現社長の西川暎氣さんと妻の亜月子さんは再開を迷ったが、多くの人からの「二色餅を食べたい」という声に励まされ、同年11月に泉町に製造工場、12月には石巻駅前に販売店を設け、再出発した。

内観

店内ではスタッフが親切、丁寧に対応

 震災前と同様、あんこも餅も手作り。気温や湿度に応じて水加減を微妙に調整するなどし、創業来の変わらぬ味を守り続ける。こしあんの白大福と草大福、しろあんのピンク大福、ごま大福、ずんだ大福の5種類。1個税込150円。1パック540円で赤飯も扱う。


お店情報

二色餅(ふたいろもち)

▽住所=石巻市鋳銭場3-14
▽営業時間=9時から無くなり次第終了
▽定休日=日曜
▽電話=0225-22-5340


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