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やっと使えた自慢の作品 湊小 雄勝石のマイ硯 墨をする作業も体験

 石巻市立湊小学校(坂本忠厚校長)の6年生27人は5日、今年1月に雄勝硯(すずり)生産販売協同組合の協力で制作した「マイ硯」で、初めての書道の授業に臨んだ。新年度早々に行う予定だったが、新型コロナウイルスの影響による臨時休校で延期。児童は世界に一つだけの自慢の硯で普段以上に熱心に授業に臨んでいた。【近江  瞬】

 「マイ硯作り」の特別授業は同組合がみやぎ絆大使でローマ在住の彫刻家、武藤順九さんと連携して展開。仙台ロータリークラブの協力で同校は1月に現在の5、6年生を対象に実施した。硯には地元の雄勝石を用い、児童が同組合の職人らのアドバイスを受けながら彫刻刀で丁寧に制作。仕上げた物を4月に渡す予定だった。

 しかし臨時休校で児童の手元に届いたのは通常授業が再開した今月1日。ようやく4日には、児童が待ちに待ったマイ硯での書道の授業が実現した。

湊小学校マイ硯で名前を書く (22)

児童がマイ硯を使って書道の授業に臨んだ

 児童が墨汁ではなく、固形の墨をすることから挑戦。硯に水を垂らしてゆっくり優しく墨をすった。その後、坂本校長の手本を参考に、一人一人が自分の名前を小筆で書き進めた。

 三浦慶士さん(11)は「この硯を使うだけでプロになった気分。字もうまくなった気がする」と笑顔。水野心愛さん(11)も「自分で作った硯をやっと使えて良かった。墨をするのが大変だが、名前を書き終えた時はうれしかった」と話していた。

 なお、5年生14人も3日に同様の授業を実施している。


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