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子どもに近づく悪意 「ネットとの共生」②現状

 中高生に普及したスマートフォンや携帯電話は、料金面でも学生割引などが適用されて手にしやすい環境になっている。若年利用者が増えたことで、ネット内には子ども向け動画やアプリゲームも増加。いつでもどこでも楽しめる性質上、夢中になり過ぎて「スマホ・ネット依存」につながり、学力向上や社会性を育む上で支障が出るケースも少なくない。

全5回連載(2/5)

 実際、子どもとネットの距離はどれほど近付いているのか。内閣府が実施した平成30年度「青少年のインターネット利用環境実態調査」によると、小中高生の93・2%が日常的にインターネットを利用し、高校生に至っては99%となっている。

 接続機器はスマホが高校生93・4%、中学生62・6%、小学生34・8%の順で高く、タブレット端末は、小学生36・9%、中学生32・6%、高校生19・9%と逆転。高校生はスマホを買い与えられているケースが高く、保有率の低い小学生は、保護者所有、または民間教材の学習用タブレットを使っているケースが多い。

 一日の平均利用時間は、小中高生全体で平成28年度154・3分、29年度159・3分、30年度168・5分と年々上昇を続ける。小学生では2時間未満の利用が6割弱だが、中高生は2時間以上が8割強。このうち4時間以上は4割近くを占めている。

 中高生のネット利用率の高さと比例し、児童買春・児童ポルノ法などに関する「福祉犯被害」に遭遇する割合も高まっている。ひと昔前に問題となった出会い系サイトによる被害件数は、15年に制定された規制法によって減少を見せるが、近年は「中学生専用」「高校生のみ」などSNSの交流グループに、悪意ある大人が中高生を装って参加。「同い年しか利用していない」という先入観につけ込み、子どもたちに近づいている。

 ネット上に写真を掲載することも実は危険を伴う。何気ない個人写真には撮影地の緯度・経度が記録されていることもあり、自宅で撮影したものなら居住地の特定につながってしまう。

 安心のために買い与えたはずの端末が、危険を招くものになっては本末転倒。与える保護者、使う子どもが一緒にリスクを学び合う教育の機会が重要となっている。



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