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はしご酒ラリーに終止符 大塩推進協・実行委 コロナ禍で継続断念

 新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、JR矢本駅周辺の飲食店を周遊する夏の人気企画「やもとふれあいはしご酒ラリー」が事業廃止された。長年主催してきた東松島市の大塩地区コミュニティ推進協議会で組織する実行委員会(山田健委員長)も解散。地域に親しまれた〝飲みニケーション〟の催しはコロナ禍によって失われた。

 ふれあいはしご酒ラリーは、3人1組で制限時間内に指定された店舗を回り、酒を通じて地域交流と飲食店街の活性化を目的とした夏の企画。震災前は最大約50店舗、750人の参加者が集う行事として親しまれた。

 チケットは例年、販売開始後30分から1時間で売り切れるなど人気の高さを誇った。ラリー達成者には抽選でペア旅行券が当たるなど数々の景品も魅力の一つだった。

はしご酒ラリー (27)

頬を赤め、交流を育んだラリー(写真は一昨年)

 震災後は、年々協力できる店が減少し、スタッフの負担も大きくなってきたが、それでも「地域に楽しい催しを」との思いをもって継続。令和元年に第19回を迎えた。

 しかし昨年はコロナ禍で、節目の第20回が中止。今年も状況が好転していないことを鑑みて中止を決定。実行委では、ワクチン接種が完了しても次年度以降も含め、開催にはハードルが高いとし、4月の実行委で事業廃止を決め、併せて実行委を解散した。

 委員長を務めてきた山田さん(56)は「2年連続の中止は大きく、再開するにしてもスタッフや協力店舗を募るだけで大変な労力。廃止は苦渋の決断だった。コロナ収束後、何か新たな事業を考えたいとも思うが、今のところ白紙の状態」と話していた。【横井康彦】


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