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石巻市長選 立候補予定者に聞く まちのつくり方 勝沼栄明さん(46)=元衆議院議員=

Q1 経済、感染対策の両面から新型コロナウイルス対策は具体的にどうするのか。
 県保健所との情報の共有、医療的に正しい情報の発信。クラスターが発生しやすい、もしくはしてはいけない場所の勤務者、利用者に対する積極的な抗原定量検査の施行。検査と効率的なワクチン接種を進め、市民に対する情報発信を繰り返すことにより、経済、社会を回していく。コロナ療養施設を充実させ、隔離療養されている方には日当を支給する。

Q2 国の多大な支援があった震災の復興期間が終わり、石巻市の財政は維持管理費や高齢化に進展もあって厳しくなると見られている。旧市町の均衡ある発展と行財政改革への所見は。
 旧市町の均衡ある発展は、支所、総合支所の権限、予算、人員の強化を進める。デジタル化の積極的推進により、本庁との距離的デメリットを軽減していく。行財政改革は市が持つ施設の民営化に向けて積極的に進めていく。また継続事業の事業仕分け、人事計画制度の見直しを行う。

Q3 石巻市の人口が減少し、特に半島沿岸部は深刻。旧市内でも空き家が目立っており、人口減少社会の対応策は。
 市の情報発信の強化、旧市街地の思い切った再開発、交流人口拡大のための人を呼べる観光地の開発とイベント実施、子育て環境の充実による良い環境の創造を目指す。

勝沼栄明 (40)

Q4 令和2年度の市民意識調査では、将来の街づくりに重要な項目は「安全で安心できる防災体制」「身近な医療施設」「働く場の創出」の順に高い結果となった。各項目についてどう取り組むか。まず安全で安心できる防災体制は。
 ハードからソフトへの意識転換、地域コミュニティーの再生、防災教育の徹底、いち早い復旧に向けた社会福祉協議会の強化が必要と考える。

Q5 身近な医療施設
 医療難民をなくすため、近隣に病院がない、または移動手段のない方々へのフォローアップが重要。巡回バスの確保など病院側への支援が必要だ。また、デバイス補助員制度の創設などリモート医療の充実も図っていく。
 
Q6 働く場の創出
 石巻市は働く場があるがマッチングが上手くいっていない印象がある。マッチング制度の充実が必要。24時間学童保育など保育制度の充実も欠かせない。

Q7 解体が決まっている復元船サン・ファン・バウティスタ号に対し、市民が保存運動を展開している。この動きについての見解は。
 支倉常長らサン・ファン・バウティスタ号の偉業は、とても歴史が深く石巻にとって大切な事柄である。学校教育に生かすほか、子どもたちに学んでもらい英語でサン・ファン新聞を作らせたい。そして子どもたち自身が大型客船で訪れる外国人の案内人をしてほしい。そのサン・ファンの復元船は当時の職人たちの集大成。市民主体の保存運動の盛り上がりに期待し、一市民としては保存を希望している。

Q8 女川原子力発電所2号機再稼働を巡り、避難計画の実効性について根強い住民不安をどう解消していくか。
 苦渋の決断で再稼働への道を選択した以上は、責任を持って国に強く働きかけ、広域を含めた避難路整備を速やかに実現させる。日頃からのリスクコミュニケーションも重要だ。

Q9 亀山市政から継続・発展、または刷新するものは何か。総括的に伺う。
 変わったほうがいいのか、変わらないことを望むのかは、石巻市に住む皆さんが決めること。私はピラミッドの頂点じゃなく、サークルの中心にいようと思う。現市長はやりたいことはたくさんあったと思うが、震災やコロナ対応でやらなければならないことが多かった。とても大変な責任をかかえていたと思う。大変な職責をまっとうしたことへの敬意がある。


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