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エリアフィッシングに挑戦 グリーンパーク不忘 自然の中で川魚を狙う

 【2019年3月6日、13日掲載】

自然の中で川魚を狙う 管理釣り場で安心安全

 戦後、日本に駐留する米軍の保養地として誕生したとされる「エリアフィッシング」(管理釣り場)。敷地内に掘られたポンド(池)や自然の川に養殖のニジマスやイワナといった国内外に生息する川魚を放流し、料金を支払ってエサ釣りやフライ、ルアーフィッシングを楽しむ文字通り〝管理された釣り場〟だ。【千葉拓人】

 今回は、エリアフィッシングを2週にわたって連載する。舞台は石巻地方から三陸縦貫自動車道を経由し、東北道を南下すること約2時間半、白石市福岡にある「グリーンパーク不忘」(津久井雪雄社長)だ。

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自然に囲まれた中ゆっくりと釣りを楽しむことができる

 同パークは、南蔵王・不忘山の中腹に位置し、周辺の山々から流れる養分をたっぷりと含んだ水でレインボー、ブルック、ブラウンなどのトラウト(ニジマス)類を大小4つの池で飼育している。大きさは20センチから70センチを超す大物までさまざま。味はもちろん、魚体の美しさも県内トップクラス。

 レンタルのルアー竿(1,000円)もあり、手ぶらで遊びに行けるほか、家族向けのエサ釣りも人気。幼児用の遊び場や授乳室まで備えているので子連れも安心だ。釣り以外にもキャンプや芋煮、バーベキュー場など自然を生かした施設がある。年間利用者は釣り客で6千人、それ以外を含めれば1万2千人を超すという。

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事務所などの建物はすべて手作り

 津久井さんは52歳のとき、大手企業を早期退職。亡くなった父が使っていた牧場を改装し、同パークを整備した。重機を用いて池や事務所、レストハウスなどを自ら手掛け、平成15年8月にオープンを迎えた。

 「すべてが初体験で会社員時代の経験と周囲の協力がなければやれなかった」と津久井さん。「所有する山で子どもたちが夏休みに自然体験ができる事業も展開したい」と新たなレジャーも視野に入れていた。


大物も数釣りも楽しめる エリアフィッシングに挑戦

 屋外レジャー施設のグリーンパーク不忘=白石市=では、管理釣り場で気軽にフィッシングが楽しめる。先週の紹介に続き、今回はいよいよ実釣編。早坂悠真さん=石巻市のぞみ野=と、キャスティング石巻店のルアー担当佐藤日向さん=仙台市=とともに競技形式で釣った数を競った。

 1日券を購入した私たちは早速、ルアー用の釣り場の一角を抑えた。この日は雪解けによる濁りと水温の低下のほか、木の枝が激しく揺れるほどの風が吹く厳しい条件下。それでも気温は2月の白石市とは思えないほど暖かく、手袋もいらないほどだった。

 それぞれ準備を済ませると0.9-2グラムの「スプーン」(主に淡水魚を狙う際に使うルアー)を池へと投じ、レンジ(魚がいる層)を探りながらルアーで誘い、魚の関心を寄せた。

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強烈な引きは一度味わったら病み付き

 開始から10分も経たず、早坂さんのリールからドラグ(糸切れ防止で糸を放出する機能)音が響き、丸々とした体長60センチほどのニジマスが上がった。このサイズともなればおとなしくネットに入らず暴れまくる。何度もドラグを出されては巻いてを繰り返し、数分後にようやくネットに収めた。

 そこからはスプーンを数投ごとに変えながら試し、私も手応えを何度も感じながら釣り上げた。ハードルアーやエサが水面に落ちるように演出するペレット型のスプーンなどを織り交ぜ、昼食も忘れるほど没頭した。

 午後1時ごろ、佐藤さんがこの日一番の大物となるニジマスを掛けた。ハードルアーで釣れたニジマスは体長60センチで体高と太さのある大型だった。

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丸々とした良型も多く上がった

 午前中から満喫したエリアフィッシングだったが、午後4時過ぎから天候が急変。強風に乗って横殴りの雪となり、予定を早めて切り上げた。

 釣果は早坂さんが堂々の1位で33匹、佐藤さんは27匹とトップに迫る勢いで2位、そして私は大きく差を開けられ、7匹と一桁に終わった。いつもながら情けない。雪辱を果たすため、管理釣り場の勉強をもっと深めなければならない。「再挑戦では必ず1位を取る」と2人の前で公言したかったが、ぐっとこらえて私の胸の中にしまい込んだ。


【取材協力】

▽グリーンパーク不忘=宮城県白石市福岡八宮字不忘山3-167
問合せ(0224-24-8151)

 【料金】

☆ルアー・フライ=男性3800―2,000円(女性・子ども割引有り)、魚の持ち帰りは利用時間に応じて最大5匹まで。
☆エサ釣り=竿・エサセット3千円、持ち帰りは10匹まで。


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