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孫兵衛墓前で踊り披露 釜小4年生 偉業伝える手製新聞奉納

 石巻市立釜小学校の4年生70人が21日、江戸時代に北上川を開削した川村孫兵衛の偉業を学ぶため、菩提寺である普誓寺を訪問。総合的な学習や国語の授業で作った「川村孫兵衛新聞」を披露し、元気な踊りを奉納した。【石森洋史】

 同校は「川村孫兵衛と石巻」をテーマに北上川下流河川事務所の職員らを講師に迎えた授業を行ってきた。学習を進める中、児童は孫兵衛の偉業をたたえる石巻川開き祭りが今年、新型コロナウイルスの影響で中止されたことを知り、孫兵衛の墓参りを発案。釜地区に住んだ孫兵衛の人物像や業績、北上川改修工事の概要などを写真や図、文章でまとめた新聞を届けた。

 普誓寺では、鈴木正三副住職が山口県からやって来た孫兵衛の生涯を説明。同寺は1644年、孫兵衛屋敷を訪問した伊達忠宗が河川改修の労をねぎらったことを機に屋敷敷地内に開山。孫兵衛は1648年に亡くなるが、意思を継いだ妻の「お福」が再建させた。

釜小学校が川村孫兵衛菩提寺の普誓寺訪問 (150)

孫兵衛の墓前で踊る児童たち

 その後、孫兵衛の墓前で児童が学習成果の新聞を奉納し、郷土の偉人に感謝を込めて手を合わせた。同校の運動会は新型コロナや校舎の改修工事で中止となったが、本来、そこで行う予定だった踊りを墓前で披露した。

 見出しに「ありがとう孫兵衛」と書いた新聞を制作した渥美柚香さん(10)は「孫兵衛さんが2期で工事をした事や、子孫の話も聞けて勉強になって楽しかった」と話した。鈴木副住職は「子どもたちに意識を持って生活してもらい、将来は孫兵衛のように人のために役立ってほしい」と期待していた。

 同校は運動会の代替で、規模を縮小した発表の場を検討しているという。


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