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コロナ禍 屋外行事に活路 3密回避で 自然体験 石巻 アウトドアパーティ初開催

 新型コロナウイルスの影響で、密閉など「3密」を避けた屋外体験に関心が寄せられている。石巻地方でもキャンプや釣り、トレッキングなど自然を生かした体験が多く、東日本大震災後に生まれた取り組みや屋外設備は〝ウィズコロナ〟時代の観光の鍵を握る。そうした中、石巻市中心部の堤防空間や中瀬を使った野外イベントが22日に開催。地域内の自然体験を紹介する出店があり、来場者が開放的な野外で思い思いの時間を過ごした。【近江  瞬】

 石巻地方では新型コロナの感染拡大後、大小さまざまなイベントが軒並み中止。特に屋内での催しは3密回避へ定員を施設収容人数の半数以下にするなどの制限が課せられている。徐々に再開の兆しがあるものの、依然として開催、運営が難しい状況が続く。

 コロナ禍は、3密を避けやすい自然体験の価値を改めて再認識させる機会になった。加えて「マイクロツーリズム」(近郊観光)の関心から海、山、川の豊かな自然を有する石巻地方はそれらの活用が今後の観光の重要な要素として期待される。

イシノマキアウトドアパーティ (39)

 中瀬の開放的な空間で夏のひと時を過ごした

 すでにおしか家族旅行村オートキャンプ場や宮城オルレ奥松島コースなどは人気のスポット。一方、震災後に生まれたほかの自然体験や新たな屋外施設などはいまだ〝知る人ぞ知る状態〟であり、魅力発信が求められている。

 こうした中、野外活動に親しむ市民有志が実行委員会(佐野洋介委員長)を作り、22日に中瀬で初めて開いた「イシノマキアウトドアパーティ」は、地元の多様な自然体験を発信する場になった。開放的な会場ではデイキャンプやスラックライン、ヨガなどが楽しめ、まだ広くは知られていない蛤浜のサップや牡鹿半島のシーカヤックツアーなども紹介。石巻地方の自然体験の豊富さと可能性をPRした。

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スラックラインなどのアクティビティは子どもたちに大人気

 また、発信の機会を失った石巻地方の多くの団体のブースも設置された。石巻ウエディング代表の豊島栄美さんは「コロナ禍でPRの機会がほとんどないので、こうした場はありがたい」と喜んだ。

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暑さを吹き飛ばそうと水鉄砲で遊ぶ子どもたち

 佐野委員長は「この地域には今回紹介できたもの以外に多くの体験や可能性がある。初めてで手探りではあったが、継続して発信していきたい」と話していた。

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プロスケーターや愛好者がアクロバティックな技を披露した

 さらに対岸の堤防一体空間でも一般社団法人イシノマキ2.0(松村豪太代表理事)主催のスケートボードイベントが開かれた。特設したスケボーパークでは、招待したプロスケーターのほか、地元の愛好者も集まり、磨き上げた技で来場者を魅了していた。


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