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石巻市長選 立候補予定者に聞く まちのつくり方 阿部和芳さん(61)=石巻市議会議員=

Q1 経済、感染対策の両面から新型コロナウイルス対策は具体的にどうするのか。
 ウイルス対策の徹底を市民にお願いし、正しく対策を行っていただくよう正確な情報を発信する。速やかにワクチン接種を実施。不安な人もいるので、集団接種と個別接種を図っていく。経済対策については実態に応じ、現場の声を生かし、事業の継続、雇用の維持に努め、生活の下支えを行っていく。
 
Q2 国の多大な支援があった震災の復興期間が終わり、石巻市の財政は維持管理費や高齢化に進展もあって厳しくなると見られている。旧市町の均衡ある発展と行財政改革への所見は。
 ハード面の維持管理費と扶助費増大で財政は大変厳しい。行政の見える化を図り、事業仕分けなど財政健全化を図る。議員削減、職員定員適正化計画を前倒し、民間委託を図る。一方で、収益を得られるよう利活用の見直しを図る。「石巻市 まち・ひと・しごと創生総合戦略」とSDGs事業により、NPОなどと協議し、民の力と公の力で均衡ある発展を図る。

Q3 石巻市の人口が減少し、特に半島沿岸部は深刻。旧市内でも空き家が目立っており、人口減少社会の対応策は。
 ふるさと納税など関係人口の活用と東日本大震災最大の被災地として防災教育会議を創設し、関係機関の移住を働きかける。また、子どもたちに市政に参画していただき、ふるさと教育の充実に努める。限界集落になりつつある半島沿岸部では体験漁業や漁の楽しさを伝え移住を促進。古民家、空き店舗活用を後押しする。

阿部和芳氏 (33)

Q4 令和2年度の市民意識調査では、将来の街づくりに重要な項目は「安全で安心できる防災体制」「身近な医療施設」「働く場の創出」の順に高い結果となった。各項目についてどう取り組むか。まず安全で安心できる防災体制は。
 公約に掲げた3本柱の一つが「備えるまちに」。下水道施設を早期に完了させる。市内全域にモニターを設置、危険個所のモニタリングなど防災センターの活用を強化する。避難道路整備、防災無線の充実を図る。

Q5 身近な医療施設
 交通手段のない高齢者のために保健士巡回を多くし、地域包括ケアの充実を図る。在宅医療・介護の連携ネットワークを公と民の力で構築する。災害時の医療機関連携モデル体制を作る。

Q6 働く場の創出
 産業構造がバランスよくなっている本市は、資源も豊富。第一次産業をベースに専門官を配置し、ソフト面を充実、所得向上に努め強い産業にする。需給バランスがミスマッチしているので、クリエイティブな企業誘致と起業支援の充実を図る。

Q7 解体が決まっている復元船サン・ファン・バウティスタ号に対し、市民が保存運動を展開している。この動きについての見解は。
 原寸大の船は魅力的で、当時携わった者の一人として保存ならうれしい。立場上、これまで代表者が決定したことを尊重したいと思っていたが、保存費用が県発表より低い金額だったので、再検討することが必要。

Q8 女川原子力発電所2号機再稼働を巡り、避難計画の実効性について根強い住民不安をどう解消していくか。
 自然災害が発生しても地域住民がしっかりと避難できる体制が図れるよう国、県に働きかける要請をしている。国道398号や石巻バイパスなどの整備が必要。枝線の狭溢な道では実効性に乏しい。国策として避難道整備・社会資本の整備について、国・県に粘り強く要請していく。

Q9 亀山市政から継続・発展、または刷新するものは何か。総括的に伺う。
 複合文化施設などのハコモノの指定管理や委託料を見直し、財政再建を図るため事業仕分けをする。地ポール域自治システムを地域包括ケアと一緒に発展させていく。市役所周辺のデッキ整備の協議をJRと行い、利活用できるようにする。


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