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「ようこそイリナさん」 ウクライナの文化学ぶ

 石巻市立開北小学校(鹿野宏美校長・児童298人)の6年生45人が14日、ウクライナから避難しているイリナ・ホンチャロヴァさん(63)と交流した。ウクライナの文化や伝統、遊びなどを学んだ子どもたちは、鼓笛隊の演奏で感謝を伝えていた。

 イリナさんは令和4年4月、石巻市内に住む息子のヴィタリイさんを頼りに母親と2人でウクライナから避難してきた。児童との交流会で同校を訪れるのは今回が初めて。

児童の質問に回答するイリナさん(右)

 交流会は、同市鹿又にある老人福祉施設「花水木」の理事長で、同校の卒業生でもある遠藤早苗さんが仲介して実現。施設の職員でウクライナ出身の谷タチアナさんがイリナさんの通訳を担った。

 児童たちは、手作りのウクライナ国旗を片手に「ようこそ」を表すウクライナ語、「ラスカーボ・プローッスィモ!」と元気にイリナさんらを出迎えた。開会のあいさつで鹿野校長は「交流を通して平和とは何か、人間にとって大切なものとは何かを考えてほしい」と話していた。

 イリナさんは日本語で「私の街を歩いてみましょう」と古里であるチェルニーヒウの街並みを動画で紹介。1300年の歴史があることや、桜の木が植えられていることを説明した。

 その後、スライド画像を使ってウクライナが発祥の舞踊「コサック」や刺しゅうが施されたブラウスの民族衣装「ビシバンカ」などの文化、伝統も伝えた。児童から「子どもの遊びではどんなものが流行っているの」と尋ねられると「強くなるために運動をしている」と答えていた。

 2組の遠藤椎菜さん(11)は「お城のような建物が並ぶ街の風景がきれいだった。戦争が終わったら実際に見に行ってみたい」と話していた。

 児童による鼓笛隊の演奏が体育館であり、校歌と「世界に一つだけの花」に感謝を込めていた。【泉野帆薫】





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