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旧門脇小前に伝承施設 3月開所・みらいサポート 遺構や祈念公園つなぐ

 東日本大震災の遺構として整備が進む石巻市の旧門脇小学校前に、民間の伝承交流施設「MEET(ミート)門脇」が建てられることになり、27日に現地で安全祈願祭があった。市内で震災伝承に組む公益社団法人3・11みらいサポートが建設し、発災から10年になる来年3月のオープンを予定。地域住民と来訪者の出会いの場を創出しつつ、近隣の旧門脇小や石巻南浜津波復興祈念公園をつなぐ防災学習の場としていく。【熊谷利勝】

MEET門脇安全祈願祭 (7)

現地でくわ入れなどの安全祈願が行われた

 建物は木造2階建て延床面積約450平方メートルで、民有地を借りて来月中旬に着工する。計画では住民から聞き取りした震災当時の避難経路を映像で伝えるシアタールームをはじめ、被災遺物や街並み模型の展示室を配置。石巻日日新聞社が当時の避難所などに張り出した壁新聞の展示も予定している。

 名称は「March(3月)・11」「Education(教育)」「Exhibition(展示)」「Theater(映像施設)」の各頭文字から。次代を担う子どもらに体験を通じた学びを提供するほか、来年度供用開始予定の旧門脇小や3月の開園が見込まれる復興祈念公園をまたいだ教育旅行の受け入れ、語り部の調整などを行う。

s-MEET門脇イメージ

ミート門脇の完成イメージ

 施設整備費は9千万円で、積立金や助成金を除く3500万円は全国から集める寄付金を充当していく。完成後は同法人の事務所を移し、中央に開設するつなぐ館、南浜つなぐ館にある展示物を移設。祈念公園内の南浜つなぐ館は語り部のスペースとする。

 安全祈願祭には関係者や住民ら約20人が出席。同法人の中川政治専務理事は「門脇、南浜の地区全体が学びの場になるよう調整し、学びを生かして未来の命が守られるよう地域の人たちと準備していきたい」と話した。

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