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県代表12枠に圏域5選手選抜 ジュニア五輪ソフトボール 一戦必勝 全国の頂へ

来春、都道府県対抗戦

 来年3月に岐阜県である第20回都道府県対抗全日本中学生女子大会(ジュニア五輪)ソフトボール競技の宮城県代表に、石巻圏域の3中学校から5選手が選ばれた。定員12人の狭き門に対し、同一地域から約半数が選出されるのは近年まれにみる快挙。選手たちは「チーム一丸で挑み、楽しみながら目の前の1勝を積み重ねる」と意気込んでいる。【山口紘史】

 大会は各都道府県選抜の48チームがトーナメント形式で日本一を争う。県選抜の選考は10―11月にあり、約100人が志願。練習形式の1次で30人に絞られ、実戦形式の2次で12人が決まった。

 石巻圏域の選出者はいずれも2年生。石巻中の小石愛生さん、高橋星良さん、矢本一中の高橋彩夏さん、千田紗綾さん、蛇田中の木村華琳さんが代表の座を射止めた。

 石巻中の2人は共に少年野球の石巻小レッドベンチャーズ時代からの仲間。内野手の小石さんは全国2位の強肩の持ち主で、昨年も県選抜として同大会に出場した手だれ。高橋さんは捕手がメインだが、どの位置も守れる器用さで時に投手もこなす。

 小石さんは「昨年は一回戦敗退で悔しい思いだった。先輩たちの無念を晴らす気持ちで挑む」、高橋さんは「とにかく出塁して次につなぐ打撃を心掛けたい」と話していた。

石巻中の(左から)小石さんと高橋さん

 矢本一中の2人も共に大塩野球クラブ時代から切磋琢磨してきた幼なじみ。俊足巧打の高橋さんは主に遊撃手を務め、高い守備力と球際の強さが光る。千田さんは正確無比な送球力を持つ強肩捕手。チームでは4番を担い、長打力にも定評がある。

 高橋さんは「メンバーとコミュニケーションを取って、もっと仲良くなりたい。それが良いプレーにもつながる」、千田さんは「一戦必勝で全国制覇を目指す」と目標を掲げた。

矢本一中の(左から)高橋さんと千田さん

 蛇田中ソフト部主将の木村さんは主に遊撃手で、俊足を生かした走塁や守備で好機を広げる。明朗活発でチームのムードメーカーの役割も担う。「自分の実力を出し切り、チームに貢献できれば」と思いを描いていた。

蛇田中の木村さん

 5人とも部活動に精を出しつつ、自宅でも素振りや筋力トレーニング、投球フォームの確認など毎日の自主練習を欠かさない。大会に向けて選抜の強化練習が組まれており、3月にはそろいのユニホームに袖を通し、宮城の名を背負ってグラウンドに立つ。



各選手のプロフィール

 石巻中学校 小石愛生(めい)選手

 全国2位の強肩の持ち主。部活のほか、石巻リトルシニアにも顔を出し、男子に交じっての練習もこなす。持ち前の守備力の高さに加え、今季は打撃面にも磨きがかかった。チームの主軸としての活躍に期待がかかる。


石巻中学校 高橋星良(せいら)選手

 母と姉がソフトボール、父が野球経験者と、野球一家で育ち、家族の助言を受けながら、今季は打率の向上にも励んだ。全守備位置をそつなく守れる上、捕手経験も長いため、客観的視点で、適切な指示を送れるのも強みだ。


矢本第一中学校 高橋彩夏(さな)選手

 俊足で守備範囲が広く、難しい打球も素早く処理。持ち前の強肩で送球し、アウトの山を築く。打撃も得意で、部活では主軸の3番を担うなど勝負強さも光る。試合後に皆でプレーを振り返り、語り合う時間が大好きという。


矢本第一中学校 千田紗綾(さあや)選手

 幼稚園の頃から少年野球で実力を磨き続けてきた経験豊富な捕手。チームをまとめるリーダーシップはもちろん、肩の強さも目を見張り、矢のような送球で盗塁を許さない。高い打撃力も誇り、得点源としての期待も高まる。


蛇田中学校 木村華琳(かりん)選手

 天真爛漫な性格で、劣勢でも声でチームを盛り上げるムードメーカー。打球予測と反応の速さに長けた遊撃手で、安定感のある守備が強み。チームでは先頭打者を担い、積極打法ながら優れた選球眼で高い出塁率を誇る。

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