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アルモンデごはん 立冬を過ぎ新月に向かって

11月に入っても昼間は連日20℃越え。今年はコート着る機会はあるのかな?なんて思っていたけれど、立冬を過ぎて急に寒さがやってきました。寒い季節が好きなのでホッとしています。
夏は夏らしく、冬は冬らしく。男は男らしく…のようで季節に無理強いしている気がしないでもありませんが、やっぱり冬は寒くないとね。


立冬から満月までのごはん

<11月6日>

振る舞いたくなる味

しつこいようですが、今週も酒徒さんDAYが続いております。
先日作った「白切鶏」の茹で汁を使ったフォーを。週に1度はフォーを食べている私ですが、通常は鶏胸肉か手羽先の茹で汁。白切鶏は骨付きもも肉を丸ごと使っているので一味違います。コックリと脂の甘さを感じつつも上品な後味で、これは人に振る舞いたい!と思ってしまいました。次回友人が来たら白切鶏と合わせて食べてもらおう。絶対に喜ぶ。本当に酒徒さんのレシピはすごいなぁ。(何度目かの感嘆)


<11月7日> 

ピーマンの役割

こちらもまた酒徒さんの本から「清炒藕絲(蓮根の細切り炒め)」。レシピをみると、蓮根に対してピーマンがものすごく少なかったんです。入れる必要ある?ってくらい。実は私、使うのはピーマン1/2個のところ、余らせるのが嫌で1個使ってしまいました。しかも切り方も指定の3倍くらい太い(画像の通り)。でも一口食べて、レシピを無視したらあかーん!って大反省しました。ここでのピーマンの役割は香味か!火を入れた蓮根のほわっとした甘さや香りを、ピーマンの清涼感のある苦味と香りがくっきりと輪郭づけている印象でした。そうだったのか!と一人で納得して一人で大感動。蓮根はもちろん美味しかったけど、私はすっかりピーマンの新たな魅力に落ちてしまいました。酒徒さんすごい(もう何度呟いたことか)。


<11月8日>

大好きな味だった

はい。こちらも酒徒さんレシピの「白油豆腐」。麻婆豆腐は好きだけど、赤い唐辛子が苦手な私(山椒はOK)。辛いものもあまり得意じゃないので、今後我が家の麻婆豆腐はこちらに決まりました。味付けはほんの僅かな塩だけなんて信じられない美味しさ。語彙力も消え失せるくらい。こういう味を毎日食べたいと思えるような、角のない身体に染み入る味でした。塩気も少ないし旨味が濃厚でもないけれど、それで十分満足なんです。ああ、私もこういうごはんを作れるようになりたい。このレシピ本には小さな革命が詰まってる。


<11月9日>

包むと美味しい

韓国料理に興味を持ち始めて知った「サム文化」。ご飯とおかずを野菜で包んで食べる=サムと呼ばれるそうなのですが、サム文化にすっかり魅了されています。その中でも茹でた豚肉を包んで食べるポッサム(보쌈)は、大好物。月イチで食べている気がする(笑)。
豚バラ肉をコトコトのんびり茹でている間に、浅漬け野菜ヤンニョムの下拵えをしておくというのが、私の定番ポッサムナイト。左上にあるちょっと辛そうな色をしているのが、家にある野菜で作った野菜ヤンニョムです。千切り野菜と粗挽き唐辛子、魚醤と何かしらの甘味を混ぜるだけというもの。これを山盛り作ってお肉と一緒に巻いて食べると、お米は少しでも大満足。ポッサムダイエットできるなって、食べるたびに思います(思っているだけ)。そして来月もまた食べるはず。


<11月10日>

ホロホロのホロ

半額シールのついた豚すね肉。見つけた瞬間に作るものは決まっていました。「豚すね肉と大根の生姜煮」です。食べなれない、いつもの料理のレパートリーでは使わない部位は売れ残りがち。すね肉もその一つですが、そういうものって一度食べるとはまってしまうものが多いような気がします。すね肉はしっかり煮込むと繊維がほろほろに崩れて、とっても美味しい。来年はスーパーで売れ残りがちなものばかりを使った料理教室をやろうと、密かに企んでいます。
この日は圧力鍋を使ってすね肉を煮込んでいる間に大根を茹でて、お肉が柔らかくなったらそこに茹でた大根と生姜をたっぷり加えて、10-15分ほど煮込みました。口に入れた瞬間、ほろほろと溶けていく豚肉と、その出汁が染み込んだ大根が最高!煮込み料理って本当に美味しい。寒い季節ありがとう!


<11月11日>

和ビーガン

私の師匠、和ビーガンシェフの本道佳子さんが週末だけOPENしている「ぽっかり食堂」のお手伝いをしてきました。ちょくちょく会ってはいたけれど、一緒に台所に立つのは久しぶり。ランチとディナー通しでヘルプに入ったので、あれこれ一緒に作ることができました。5年ほどことあるごとにアシスタントさせてもらっているけど、毎回毎回驚きがあって、自分の中にある「〜べき」「〜のはず」がガラガラと崩されるのです。
すごく難しい調理をしているわけでも、すごく凝った味付けをしているわけでもない。みんなが知っている定番の調味料や食材ばかりを使っているわけでもない。シンプルなのに奥深い味がして、食べなれないのにホッとする。本当に不思議なごはん。でもまたすぐ食べたいって思ってしまうんです。美味しいのはもちろんだけど、身体の奥の方からグーッと力が湧いてくるようなごはんだから。元気の源に直接響くごはん。私もたっぷり元気をチャージしてきました。

<11月12日>

私の秋冬のスペシャリテ

白いカレー。白い野菜や食材をスパイスで煮る。ただそれだけなのですが、なんだか褒められる私のスペシャリテ。我が師匠のよしこさんのお気に入りでもあります。よしこさんが初めてこのカレーを食べたのは、出会ってから半年後くらいかな。「これ大好き!」と褒めていただいて、それからちょくちょくアシスタントに呼んでもらうようになった気がしているので、私に転機をもたらしてくれた一品だと思っています。昨日のぽっかり食堂でも、「いつもの白いカレーお願い!」とリクエストをいただいて、作ってきました。この日の白い食材は、冬瓜、白菜、玉ねぎとヘーゼルナッツ。スパイスと炒めて煮込んだら、ココナッツミルクを加えて出来上がり。
決まったレシピはありません。家にある白いものをかき集めると、だいたい美味しくできちゃいます。気軽に作れる白いカレーは、ほんのりスパイシーで優しい味。私がなりたい私なのかもしれません。



<お知らせ>
毎月、埼玉県草加市で開催しているレシピのない料理教室。
おうちにアルモンデ料理できたらいいな、を叶えるクラスです。
11月は「ひよこ豆でつくる手前味噌」を仕込みます。普段の料理に使う調味料が自分のお手製って結構、いやかなり嬉しいことです。一般的な味噌の原料は「大豆+米麹」ですが、ひびのわでつくる味噌の原料はちょっと珍しい「ひよこ豆+米麹」です。ひよこ豆の味噌は、まあるい甘みですっごく美味しい。THE和食!なイメージの味噌ですが、ひよこ豆の味噌は和が強過ぎないのでどんな料理にもつかえます。お店で買えない味を自分の手で作ってみませんか?ご参加お待ちしています。






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