見出し画像

アルモンデごはん 10月下弦から深まる秋へ

出遅れた秋と前のめりな冬が入り混じって、気持ちも身体もびっくりしている今日この頃。SNSのタイムラインには根菜やきのこのレシピが溢れているのに、我が家の冷蔵庫にはまだまだ夏の名残があります。季節の変わり目ってこんなに慌ただしかったっけ?

本格的な10月が始まった週は、そんな気持ちがそのまま表れたようなごはんでした。これぞリアル。


10月始まりのごはん

<10月2日>

私の王道トースト

食べるタイミングを逃し続けて、冷凍庫に眠っていた食パン。夜にパンを食べることは滅多にないけれど、たまにはいいかも!と思いついて大好物を作りました。トーストした食パンの上に、多めのバターでソテーしたじゃこをのせた、カリカリジャコトースト。久しぶりに食べたけど、やっぱり美味しいなぁ。アンチョビやオイルサーディンよりも軽くて、焼いた食パンのサクサクって食感との相性も抜群なのです。じゃこ、優秀。
ちなみに私の王道トーストは、このカリカリジャコと納豆です。先に辛子をパンに塗ってから、醤油と混ぜた納豆をのせるのが私流。書いていたら食べたくなってきちゃった。


<10月3日> 

とろとろ茄子

先週農家さんから届いた、大きくて立派な皮の分厚い白なす。皮が張った茄子は旨味がギューっと詰まってるって知っています。きっと今年最後の白なすだから、存分に味わいたい。皮をむいて大ぶりにカットした白なすを鍋に入れたら、なすが半分隠れるくらいの日本酒を注いで、沸騰したらとろろ昆布と梅干しを入れて、なすが柔らかくなるまで弱火で煮混んで出来上がり。本当にシンプルな一品ですが、優しい味をたっぷり吸い込んだとろとろ茄子は、最高に美味しかったなぁ。円熟味を増した名残の味でした。

<10月4日>

夏の緑

夏の名残を温かく食べる。季節の終わりの儀式みたい。夏には感じなかったけれど、今料理をするときゅうりの緑もゴーヤの緑も夏特有の色なんだなぁと感じます。小松菜やほうれん草の緑とは違うんです。きゅうりとゴーヤは油でさっと炒めたて、ナンプラーで味付けして終わり。出始めの頃とは違って水分も少ないから、炒めても水っぽくなりません。歯応えもしっかりしていて味も濃厚。ひとつひとつ食べ納めていく時期だとわかっていても、名残惜しいものですね。


<10月5日>

我が家の定番甘味

移動が多い1日。食事のタイミングがとれず、お昼ご飯を15時くらいに食べて夕飯を抜いたら、変な時間にお腹が空いてしまいました。しかも無性に甘いものが食べたい。そんな時には思い立って5分でできる、我が家の定番スイーツを作ります。具なしでくるくる巻いた生春巻きをフライパンで焼いて、メープルときな粉をかけた簡単すぎるおやつ。外パリ中もちの食感がたまらなりません。とはいえね、作り始めたのが21時ですから。ここで我慢するのがダイエットへの一歩なのになぁ。


<10月6日>

レタスの外葉が好き

大玉のレタスがお安くなって、しかも青々と立派な外葉もついてる!ラッキー!でもどうやらレタスの外葉に喜んでいる人は少ないようで、売り場の前にあるゴミ箱にたくさん捨てられています。もったいないなぁ。繊維がしっかりしている外葉は炒めるとすごく美味しいのに。私は豚肉と炒めてしっかりいただきます。本日の味付けはソース。これこれ、ご飯が進む味!
聞くとソースって焼きそばや揚げ物以外の出番が少ないようですが、私は炒めものや素材の下味をつけるのによく使います。ソースって野菜と果物とスパイスを煮詰めたもの。これ一つでしっかり味が決まる優れものです。中濃もウスターも基本的は動物性食材を使わないので、ヴィーガン料理にも重宝するんです。ジャンクな味が欲しい時には欠かせません。ちなみに私のご贔屓ソースは、埼玉の高橋ソースと静岡のトリイソースです。


<10月7日>

巻物LOVE

今年の手前味噌も無事に美味しく仕上がりました。2月にオンラインで開催した味噌教室のメンバーさん向けに、月イチご紹介している味噌レシピも今月で最後。皆さん「我が家の味噌が一番美味しい!」と誇らしげで、私まで嬉しくなっちゃう。みんなの書き込みを見ながら、最後のレシピは私の定番ズボラ飯「味噌だけ海苔巻き」にしようと決めました。
海苔に味噌を塗ってご飯を乗せてくるくる巻くだけ。それだけ。これがすごく美味しいんです。ご飯の上に青のりをかけると更に美味しい。それぞれのお家の味噌をこの海苔巻きで存分に味わってもらえたらいいな。

<10月8日>

これからの場所

オーガニックな種おじさん。彼の誘いを受けて地元栃木県の北に位置する、西那須野町⇨馬頭町へプチ研修旅行してきました。まずは西那須野にある「サンノハチ」さんへ。地元の無農薬野菜やこだわりの食材を販売しているお店です。店主ご夫妻とは初めましてなのに、共通の友人や共通項があまりに多くて大盛り上がり。なぜ今まで出会わなかったのかが不思議なくらいでした。ひとしきり話した後、ご夫妻と共に向かった馬頭には、種おじさんが今一番熱を入れている馬頭農村塾があります。山、川、畑が広がり、山羊、鶏、蜂がのびのび暮らしていて、加工場、屋外学舎、製粉場まである、すごい場所。全ては開拓途中でしたが、ここならなんでもできる!と思ってしまう可能性に満ち溢れていました。ゆうこならここで何をする?と聞かれて、すぐには答えられなかったけれど。私は何をするだろう。何ができるだろう。


料理をしながら夏に別れを告げているみたいな1週間でした。季節はドラマチックに移り変わっていますが、私の日常もいつもより少しドラマチックな10月の始まりです。新たな出会いやチャレンジが続きそうです。
しいたけ占いによると、山羊座の10月は「止まっていた風が動き出し幸運の波に乗っていく」のだそう。まさにそんな感じ。身体も心も柔軟に、おもむくままに波乗りしていこうと思います。


<お知らせ>
毎月、埼玉県草加市で開催しているレシピのない料理教室。
おうちにアルモンデ食べたいものが作れるように、食材や調味料の組み合わせや調理法のコツをお伝えしています。
今月のテーマは「巻く!」。料理に行き詰まったらひとまず巻けばいい。ぜひそんな私に巻き込まれてください(笑)。いろんなものを使っていろんなものを巻いていきます。
一緒にアルモンデ料理しましょう〜。






この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?