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”基本調味料でつくるVEGAN”冬瓜は煮物だけじゃございません

冬瓜はお好きですか?
「あー、あの味がないやつね」って思われるかもしれません。でも実は冬瓜って単品で食べると、ウリ科特有の青臭さが強くて結構曲者。そんな冬瓜が本領を発揮するのは、旨味の強い食材と組み合わせたときです。相手の旨みをギューッと吸い込んで、なおかつ自分の青臭さも清涼感として残すなんて、すごい。

基本調味料でつくるVEGAN料理。今回は冬瓜と舞茸のニンニク醤油炒め。舞茸とニンニクのおいしさを丸ごと吸い込んだ冬瓜が最高なんです。

冬瓜と舞茸のニンニク醤油炒め

茶色いおかずは正義

<材料>
小さい冬瓜      1/2個(片手にいっぱいくらい)
舞茸         1パック
ニンニク       2片
醤油         大さじ1
塩          ひとつまみ
ごま油        大さじ1+大さじ1
水          大さじ2

<作り方>
①冬瓜を横半分にカットし、さらにそれを4等分にして皮をむき、種とわたをとり、5mm程度の薄さに切っておく。舞茸はそのまま。ニンニクは皮を剥いて包丁の背で潰しておく。
②フライパンにニンニクとごま油大さじ1を入れてから火をつけて弱火でニンニクの香りを出す。ニンニクの周りに小さい泡がシュワシュワしてきたら舞茸を大きめに割いて加え、中火でしっかり両面を焼き付ける。焼き目がつくまで動かさない!
③舞茸の両面に焼き色がついたら一度火をとめて舞茸をフライパンから出し、同じフライパンに冬瓜を並べてごま油大さじ1を回しかけ、再度火をつける。冬瓜全体に油がコーティングされるようにさっと混ぜ合わせたら、水を加えて中弱火で水分が飛ぶまで軽く煮ていく。
④水分がなくなってら一度冬瓜に火が入っているか味見して(ガリっではなくシャリって食感になっていたらOK)、火が通っていたら取り出しておいた舞茸を戻す。
⑤鍋の周りから醤油を回し入れて中火にし、醤油がジュージューしてきたら一度味見をし、味が足りなければ醤油をお好みの量足して出来上がり。醤油は焦げても大丈夫。


強めの火で攻める

焼き色万歳

普段あまり強い火で調理することはありませんが、きのこは別。きのこの調理法は大きく分けると二つあって、強めの火で水分を出さずに旨味を閉じ込めるか、弱火で出汁を出すかなんですよね。スープや煮込みの場合は後者が功を奏すのですが、炒め物に関しては私は前者のやり方が好きです。
ということで弱火でニンニクの香りを油に移して、舞茸を投入したら中火からやや強火くらいで画像くらいしっかり焼き色をつけます。ニンニクを潰して加えているのも、みじん切りだと舞茸に焼き色がついた頃には真っ黒焦げになってしまうから。

透明感出てきたよ

冬瓜は炒めるだけだと火が入りにくいので、少しの水分を加えてさっと煮るイメージです。出来上がりがふにゃふにゃになってしまうのは避けたいので、入れ過ぎにはご注意くださいね。シャリシャリに仕上がったら最高です!でも柔らかくても美味しいのでOK。

焦げた醤油の香りたるや

冬瓜に残るのは、舞茸の旨味と醤油の香ばしさ、そして冬瓜らしいしゃりしゃりとした食感です。癖つよなくせに、包容力あるって素晴らしいね。
今回は焦がし醤油でしたが、焦がし味噌でも美味しいです。その場合、味噌大さじ1+味醂大さじ1を混ぜたものを醤油と同じタイミングで加えてください。

冬瓜って昔は、とても一人では食べきれないほど大きな野菜でした。今はそれでは購入する人がいないのでしょう。年々小ぶりになってきて、最近ではミニ冬瓜ばかり。かつてのあのビッグな冬瓜は見かけなくなってしまいました。野菜が私たちの台所事情に合わせて姿を変える、という時代。
冬瓜を手にとるたびに、ちょっと不思議な気持ちになってしまうのです。とはいえ、一人暮らしの冬瓜好きには嬉しくもあり。秋の夜長、いつもは手に取らない野菜料理にチャレンジしてみるはいかがでしょうか。
新たな美味しさへの扉が開くかもしれません。


毎月、埼玉県草加市で開催しているレシピのない料理教室。
おうちにアルモンデ食べたいものが作れるように、食材や調味料の組み合わせや調理法のコツをお伝えしています。
毎回テーマを設けてやっているのですが、今月は「巻く!」料理をします。私はどうやら巻く料理が好きみたい。そして困った時は巻けばいいと思っています!ぜひそんな私に巻き込まれてください(笑)。海苔巻きや春巻きだけじゃなく、いろんなものを使っていろんなものを巻いていきます。
一緒にアルモンデ料理しましょう〜。


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