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チューニング、調整、調律される文章

ここのところほんのり意識していることがある。
読むだけでチューニングされる文章が書きたい。
どこか自分のちょうどいい位置に戻る調律される文章。

それって小説を読んだり、エッセイを読んだりすることでバランスが取れた感じがするときもあると思う。私はそういうものを提供したい。

私の中で、ちょっと偏ってるな。疲れたなって思った時に手に取る本が決まっている。


幻冬舎文庫から出ている石田ゆり子さんのエッセイ本だ。

石田ゆり子さんの何気ない日常が描かれていて、その日その1日を過ごす中でゆり子さんが気づいたことを書き綴っている文章なのだけど。ゆり子さんのあの柔らかな、それでいて凛とした波動と同調できる感じがする。

オーケストラをやっていたからか、私の中でそれって演奏前のチューニングと同じ感覚なのだ。

基準音に自分の音(出している波長)を合わせていく。
バイオリンが出している音に波長と同じ波長に合わせていって、その波長を自分でも出して、周りのみんながそれに合わせていくあの感覚。


波動の調整とか、インストールとか、私にとっては演奏前のチューニングと一緒。


で、演奏しながらピッチが上ずっていったり、合わなかったりするのも、日常の調整でも一緒。
チューニングしたはずなのに、すぐにズレる!(笑)
だから気づくたびにちょくちょく調整する。

自分の居心地いいちょうどいい場所を確認するために。

そういうチューナーとしての役割を果たす文章を書きたいなと思っているのだ。
日常のなんてことない風景。なんてことない情報と私の言葉が相まって、それがだれかにとっての調整になる。

たぶん、だれかにとってはなると思うんだよね。
万人に向けてのチューナーにはなれないだろうけど、私が素直に変哲も無い文章を書くことでそれがある人にとっての癒しになる。

役に立つ文章とか、使える文章とかじゃなく
そういうものが書きたいなって思う今日この頃なのです。

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