3歳児(もうすぐ4歳)とのE.T.鑑賞

うちにはもうすぐ4歳になる娘がいる。彼女はとても個性的で、映画好きだ。子供向けのディズニー映画もいろいろ見たが、そろそろネタ切れしてきたので、ちょっと昔の映画でも見ようかなと思い、選んだのがE.T. 。

家では、だいたいアマゾンプライムビデオかYouTubeをクロームキャストで繋いでTVで見ることが多い。ここで1つ問題が。探したところプライムビデオにもYouTubeにも字幕版のE.T.しかない。

「話の意味、わかるんだろうか。。。?」正直、ちょっと悩んだ。娘はなかなか気難しいお年頃で、何かちょっとでも自分の気分と違ったり、自分の想像と違ったりすると、ひどく機嫌が悪くなる。まるでこの世の終わりみたいに泣きじゃくり、いかに自分が悲しい気分で、困っていて、絶望を味わっているかを訴えてくるのだ。泣きたいのはこっちである。

もう1つ、気になったのはE.T.自体を怖がらないだろうか?ということ。自分たちはすでにE.T.がどんな容姿をしているかわかっているし、おぼろげながらストーリーもわかっているので、温かい気持ちで見続けられるが、この小さな娘があの未知の生物をどうとらえるのか、字幕問題をクリアするかどうかもわからないのに、さらに火に油を注いでしまうのでは。。。

そんなわけで、若干ドキドキしながらE.T.を見始めた母と娘。しかし、冒頭のUFOのシーンから娘はハートを奪われ、食い入るように映画を見ているではないか!!字幕の心配も難なくクリア。目で見た情報、音に加え、幼児ならではの想像力を炸裂させて勝手にセリフを作りながら私に説明までしてくれるのである。

UFOが離陸してしまうシーンでは「お母さんに置いていかれたんだね~。」「かわいそう。待って~って言ってるよ。」と説明が入った。私はなぜ、E.T.が子供だとわかったのか気になってしょうがない。また、主人公の少年宅にE.T.がやってきたとき、少年が撒いた木の実?を拾って持ってきてくれるシーンがあるのだが「めっちゃ優しい。」とE.T.の優しさを絶賛。その後もことあるごとにE.T.の表情や動きに全神経を集中し「おめめが大きくなったよ、びっくりしたんだね。」とか「悲しそう。」とか、主人公の少年と同じようにE.T.と心通わせている娘に心底感動を覚えた。

E.T.が宇宙人だとか、茶色くてかわった容姿をしていて驚くと首が長くなったりするとか、言葉が通じないということは、娘にはどうでもいいことなのだ。本人が「目の前の相手のことを本気で理解するぞ!」という気持ちがまっすぐで強ければ、壁はいとも簡単に越えられるということを、まさかE.T.と娘に教わることになるとは。

後半は、映画の内容もさることながら、この学びにひどく心打たれ、号泣しながらの素敵な映画鑑賞であった。


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