読書傾向の変化

先日、家族と本の話をしていて、自分の読書の傾向も変わってきたなあとつくづく感じた。


小中学生のときと今とで変わったのは当然として、成人してからもだいぶ変わってきたと思う。


昔は、ファンタジー小説やミステリー、純文学を好んで読んでいた。

その頃は、現代小説は読む価値がない、なんて生意気な考えをもっていたけれど、村上春樹さんの作品に出会ってからその考えは180°変化した。


エッセイで彼にハマり、小説にのめり込み、それから徐々に現代小説および現代作家の扉を開いていった。


まず、女性作家の作品を読むようになった。

これまたおかしな偏見を持っていて、女性作家の作品はドロドロしているイメージがあり、避けていたところがあった。


女性作家に対する私の曲がったイメージを打ち壊してくれたのは、田辺聖子さんだった。

田辺さんの書く恋愛小説がとても楽しくて、それから女性作家の作品も積極的に読むようになった。


その頃から、少しずつではあるが、あまり読書内容に偏りがなくなったと言うか、ジャンル問わずいろいろと読むようになった気がする。


むしろ最近の方が、もっぱらビジネス書や自己啓発書に偏りがちだ。


少しはエッセイや小説なんかも読むようにしているけれど、以前ほど長編小説や純文学を読まなくなってしまった。


積読の中にはそうした作品も待機しているので、早く読みたいと思う。


それにしても、読書の幅が広がるのに比例して、考え方が柔軟になったのは気のせいだろうか。


純文学しか読まない、などと決め込んでいた時期は、頭もかたくて融通の効かない、頑固で偏狭な人間だったと思う。


今でもその傾向はあるけれど、昔に比べたら少しは物事を柔軟に考えられるようになったのかなあと思う。


もちろん、これまでの経験や環境の変化によるところも大きいと思うけど、読書もまったく関係ないとは言えない気がする。


そうだとしたら、ますます読む本はきちんと選びたいと思う。

と同時に、矛盾するようだけれど、選ばずに(偏見を持たずに)なんでも読みたいとも思う。


いずれにしても、これから先また読書の傾向は変化していくんだろうな。


とりあえず、今は"いま読みたい本"をどんどん読んでいこう。


それで少しは人間性に深みが増してくれたら嬉しい。





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