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ピアノ練習024

 トンプソン第1巻、23、24曲目。

舞踊曲形式「オランダのダンス」

 4分の3拍子、ト長調。音楽、とりわけ今回のような舞踊曲においてリズムは特に重要。オランダの舞踊曲では、第1拍目は第2拍目へとレガートに弾いて、第3拍目は独立して弾くと指南されています。第2、3拍目にスタカート、ズン・チャッ・チャッですね。邦訳の関係で歌詞とリズムがはっきりと合っていない箇所がありますが、どちらかというと邦訳の方を大事に演奏しています。
 Livelyが初登場。表現としてはもっとテンポを上げてもかまわないように感じますが、8分まわりが厳しい。これでも今週はかなり練習した方で、はじめよりはなめらかに弾けるようになりました。
 かつてひとのピアノ演奏を見ていて、体の動きがおおげさの見せかけだとしばしば思っていました。しかし、いざ真似しようとしても全然できないんですよね。ドロップアンドロールで手を5cm上げようものならとたんに音のコントロールを失います。自分の動画を見るといかにも硬いと感じます。やろうと思ってもできないというのには何か課題が潜んでいる気がしますね。

描写的な演奏会用の曲「妖精の宮殿」

 4分の4拍子、久しぶりのヘ長調。フェルマータが初登場。知識・理解の評定だけはいつも三重丸だったわたしは、この記号の意味を「ほどよくのばす」だと記憶していましたが、これは文科省の洗脳だったらしいです。教本には何の説明もなく(なんで?)記号と名前だけがポツンと書いてありますが、この曲を演奏する立場になってはじめて真の意味に大きく迫れたように思います。なるほど、「拍の停止」に「曲の終止」か。フェルマータが書かれている第4、第16小節ではそれぞれ複縦線と終止線で曲の区切りであることが明示されています。一部のリタルダンドの用法も同類だと思うのですが、不思議なことに音楽ではどうも拍を遅らせるないし止めることが曲の終止感につながるらしい。結果的には「音を伸ばす」ことになり、概念的に易しく、かつ便宜上合奏等の場面で「2から3倍に伸ばす」という定量的な表現で義務教育向けに解説しているのでしょう。わたしはいいおとななので、そういった事情から離れ、なんとなく一区切りついた感を大事に弾いてみたのですが、どうでしょう。
 さて、真ん中のメロの部分ですが、ここではスタカートとレガートの間にきちんとした対照をもたせよとの指示があります。スタカートの和音を刻む左手は元気よく手首に弾みをつけるとよいらしい。最初は小指がふにゃふにゃで、強い2、3指とろくに合わなかったものです。音の方はだいぶましになりましたが、体の使い方にかんしてはこれでよいのか不安はぬぐえない。

今後

 2曲とも芸術的で練習が楽しい1週間でした。新しい技術的要素と曲の難化が音楽性の豊かさに貢献しているのは間違いなく、これがモチベーションアップにつながっているという点でとても良い練習をたどっていると感じています。

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